暴れる猫の爪切り!どうすればおとなしく切らせてくれる?

猫は爪を切ろうとすると、ホントに嫌がりますよね。「大切な武器を取り上げるつもりか」とでも言っているかのように抵抗します。

我が家も猫の爪を切るときは、いつも一苦労です。私は、今まで猫を飼ったことがなかったので、どうして猫に爪切りの必要があるのか知りませんでした。

猫は、いつも決まった場所で爪をカリカリ引っかいているので、それでじゅうぶんだと思っていたんです。

だって、のら猫なら、爪切りなんてしないですから。

爪とぎと爪切りは違う

私は、猫がいつも爪をカリカリしているのは、自分で爪を短くしているんだと思っていました。でも、猫がカリカリ引っかいているのは、爪をといでいるんですね。

といでいるんだから、当然、爪をシャープにしているんです。

猫の爪は層になっていて、爪をとぐと、古い爪がペロッとはがれ落ちて、その下の新しい尖った爪が表れます。なので、猫が爪とぎをする場所には、古い爪がたくさん落ちています。

私はそれを見て、爪を短くしているんだと勘違いしたのです。猫の爪は、人間のように伸び続けるわけではなく、生え変わるので、ある一定の長さまでしか伸びないそうです。

爪とぎの目的は、爪の先を尖らせること、そして、爪切りの目的は、爪の先の尖った部分を切ることなんです。真逆の行為ですね。

ありがたいことに、我が家の猫は、猫の爪とぎタワーで爪をといでくれます。タワーの上が猫のベッドになっていて、猫のお気に入りの場所です。猫は、自分のお気に入りの場所で爪とぎをする習性があるようです。

友達の家の猫は、カーペットやソファの角で爪をとぐので、家具がボロボロになるといって嘆いていました。爪とぎタワーは、結構おすすめです。

猫のお気に入りの爪とぎ場所を作ってあげると、家の中が傷だらけにならなくてすみます。

猫の爪の数と役割は前足と後ろ足で異なる

猫の前足の爪は5本ずつ、後ろ足は4本ずつで、合計18本です。そして、それぞれの役割も異なります。前足の爪は、獲物を捕まえたり、木に登ったりするときに使うので、尖らせておく必要があります。

しかし、後ろ足の爪は、走ったり、ジャンプしたりするときに踏ん張るためのものなので、前足ほど尖らせておく必要はありません。

なので、猫が爪とぎをするのは、前足だけなんですね。後ろ足は爪とぎはしていませんが、自分の歯で噛んで古い爪をはがしているそうです。

確かに、時々噛んでいるのを見かけます。

猫の爪切りは必要?

前足の爪に関しは、外で生活している猫なら、木に登ったり、狩をするのに鋭い爪が必要になるので、爪切りをする必要はないそうです。

しかし、室内飼いの猫なら、家の中で生活するうえで、鋭い爪は必要ありません。むしろ、爪が尖っていることが、危険を招きます。

飼い主が、引っかかれることもあります。そして、尖った爪は、猫自身にも危険を及ぼします。尖った爪が、カーテンやカーペットに引っかかって、爪が折れることがあります。

爪が折れても、また生えてくるようですが、まれに爪が死んでしまうことがあるそうです。爪が死んでしまった場合は、動物病院で処置してもらうことになります。

想像しただけでも、猫がかわいそうです。爪切りは、飼い主にとっても、猫にとっても大切なことなんですね。

後ろ足の爪は、前足ほど尖っていないので、飼い主によっては切らない人もいるようです。

我が家では、前足の爪切りと同じ頻度で切っています。

理由は、猫を抱いていると、突然飛び降りることがあるんですが、ジャンプするときに後ろ足の爪が、私の肩のあたりに食い込んで痛いからです。

それ以外にも、遊んでいるときに、後ろ足で引っかかれることもあるので、切っています。猫が年をとってきて、自分で爪とぎをしなくなると、古い爪がはがれずに巻き爪になることがあるようです。

そうなると、爪が肉球に突き刺さって傷つきます。

猫が自分で爪の手入れをしない場合は、時々チェックして、前足と後ろ足、両方の爪を切ってあげましょう。

猫の爪切りの頻度

子猫やよく動き回る猫は、爪が伸びるのが早いので、1週間〜10日に1回が目安だそうです。我が家は、ここまでまめに切れていませんが。

年をとった猫は、爪が伸びるのが遅いので、2〜3週間に1回でよいそうです。

猫が爪切りを嫌がる理由

そもそも猫は、足を触られるのが好きではありません。特に、後ろ足を触ると嫌がる気がしますが、これが猫全体にいえることかどうかは、わかりません。

我が家の猫は、膝の上に座らせているときなら、前足2本を優しくつかんでもおとなしくしています。猫の前足をつかんで、「幸せなら手を叩こう、パン、パン♪」もできます。

でも、肉球をグッと押されるのは、嫌いです。肉球を押さないと爪が出てこないのですが、この行為が、どの猫も嫌いです。そして、爪切りでパチンと切られるのは、大嫌いです。

グズグズしていると、暴れて抵抗します。

おっかなびっくりなのが、猫に伝わるのでしょうか?過去に深爪をされて、痛かった経験のある猫なら、とんでもなく嫌がるそうです。幸い、我が家の猫は、そこまで激しく抵抗することはありません。

猫の爪の切り方

必ず猫用の爪切りを使いましょう。

猫の爪は、丸みをおびているので、人用の爪切りで切ると、爪が割れることがあるそうです。私たちが使っているのは、こんな爪切りです。

ペットショップなどで手に入ります。爪を切るのは、猫がウトウトしているときを見はからって切っています。間違っても、元気一般に走り回っているときに切ろうとしてはいけません。

爪を切るときの態勢は、猫を仰向けにして、膝の上でしっかりと抱きます。我が家の猫は、この態勢が大好きです。ソファで猫を膝に抱いて、一緒にテレビを見ることもあります。

猫がテレビを見ているとは思えないのですが、この態勢で、結構長い間じっとしています。いつも、ここまでは問題なしです。

爪を切るときは、さらにしっかりと、両足で挟む感じで強く抱きます。これは少し嫌がりますが、爪を切るときに猫が動くと、深爪になったりして危険なので、猫が動けないように抱いてください。

そして、爪を切るためには、猫の爪を出さなければいけません。肉球のあたりを上下から指で挟んでギュッと押すと、爪が出てきます。

私は、これがあまり得意でなく、猫が余計に嫌がるので、彼が猫を抱いて、爪を出す。私は爪を切るだけ。もしくは、私は猫をしっかり膝に抱くだけで、彼が猫の爪を出しながら、爪を切る。

これらどちらかの方法で切っています。1回で全ての足の爪を切れることは、まずないです。うまくいって、1回に切れるのは前足だけ。

もしくは、後ろ足だけといった感じです。無理に押さえつけて切ると、猫にはストレスになるし、次はもっと嫌がるので、やめた方がいいです。

2〜3本だけでも切れたらよしとして、翌日に再チャレンジするのがよいでしょう。爪を切る場所ですが、爪の先端から2mmくらいのところを狙って切ります。

爪の先端の白い部分です。猫の爪を光に透かすと、ピンク色に見える部分があるのですが、ここには、神経と血管が通っています。

なので、間違ってピンク色の部分を切ると、猫には激痛が走りますし、出血します。出血が止まらないと、動物病院に連れて行かなければいけません。そして、猫は痛かったことを覚えているので、二度と爪を切らせてくれなくなります。

切るにしても、かなり抵抗して、切るのがさらに難しくなります。爪の先の尖った部分が切れればいいので、ほんの少し切ればじゅうぶんです。

この先端の白い部分は、切っても痛みはありません。なのに、猫は、切る度に「ミャー」と声を出すので、びっくりします。我が家の猫だけでしょうか?

前足の4本の爪を切り終えたら、親指の爪も切ります。他の4本よりちょっと上に隠れています。これがなかなか切りにくいのですが、同じ要領で頑張って切ります。

「大丈夫、大丈夫、痛くないから〜」と言いながら切ってます。猫は全く理解していませんが。後ろ足を切る場合も、前足と同様にして切ります。

暴れる猫の対処方法

我が家は、猫が眠そうな時を見はからって、2人で切るようにしています。ひとりで切る場合は、猫が眠っている間にそっと切るという方法があるようです。

果たして、これが実践できるかどうかは、わかりません。我が家の猫は、そっと足を触ったくらいでは起きてきませんが、肉球を押して爪を出そうとすれば、絶対起きてきます。

でも、試してみる価値はあるでしょう。起きてこなければ、ラッキーです。他には、バスタオルなどで猫を包み込んで切る方法もあります。

猫は、バスタオルや布などで体を包み込まれると、おとなしくなります。膝の上でしっかり抱きかかえたときに抵抗する場合は、バスタオルで包み込んで落ち着かせたことは、何回かあります。

猫を粗めの洗濯ネットに入れて切る方法もあるようです。これは、おこなったことがありません。洗濯ネットのすき間から、猫の爪を出して切るんだそうです。

洗濯ネットに入れられると、身動きができないので、切りやすいのかもしれません。猫は首の後ろをつままれるとおとなしくなるので、その習性を利用するという手もあります。

母猫が子猫を運ぶときに、口にくわえて持ち上げる場合です。ここをつかまれるのは大好きで、軽く引っぱりながらマッサージしてあげると、ゴロゴロと喉を鳴らします。でも、爪切りのときには、我が家では効果がありませんでした。

しかし、首の後ろをつまみながら切ると切りやすいという飼い主もいるので、試してみてください。

それ以外は、爪切りが目に入らないようにして切るという方法がありますが、前足の爪を切るときは、ちょっと難しいです。後ろ足なら効果的かもしれません。

最後の手段として、どうしても爪切りができない場合は、無理をせず、動物病院で切ってもらいましょう。値段は、それほど高くないようですが、利用したことがないので、動物病院で問い合わせてください。

猫が爪切りを嫌がらないようにするしつけ

一番よいのは、小さい頃から爪切りに慣らしておくことです。我が家の猫は、人から譲り受けた猫なので、以前の飼い主が、どのくらいの頻度で爪を切っていたのかわかりません。

深爪をされた経験があるのかどうかもわかりません。なので、まず爪切りで遊ばせて、爪切り自体に慣れさせました。そして、普段からちょこちょこ足を触って、足を触られることに慣れさせました。

これで、前足は触られても大丈夫になっています。爪切りのあとに、ご褒美をあげるのもよいと思います。我が家は、爪切りが終わったあとは、いつもと違う少し高級なエサをあげています。

外はカリッとしていて、中がソフトな状態になっているエサです。いくつか試して、猫のお気に入りを見つけました。

なんでもいいので、ご褒美用のエサを決めるとよいでしょう。

ご褒美のエサは、爪切りのあとだけでなく、お風呂に入れたあとなど、猫が頑張ったり、おりこうにしていたときにだけあげるようにしています。猫も、あとでご褒美がもらえるということを覚えるかな、という期待をこめてあげています。

そして、猫だけでなく、飼い主も爪切りに慣れることが大事です。手際よくパパッと終わらせるように、頑張りましょう。