ペットショップでもずらりと並んだおやつの数々。
通販サイトをチェックしてみてもたくさんありすぎて何を選べばいいのか悩みますね。
ここでは添加物のことを知って少しでも愛犬の体に良いものを選びましょう。
無添加とはどういうこと?
無添加の表示
パッケージや商品説明に「無添加」と表記されているものは多くあります。
「無添加」と表示されていれば購入する側は安心感を持ちますが、どんな物質が添加されていないことを無添加というのか疑問に思ったことはありませんか。
実は「無添加」という表示がされているからといって添加物がまったく入っていないとは限らないのです。
保存料だけが入っていない場合や着色料だけは使っていない場合でも「無添加」と表記してもいいことになっています。
しかし、パッケージの裏のラベルには使っている添加物を書く決まりです。
例えばパッケージの表に「無添加」と書いてあっても、購入する時にはパッケージの裏面にある原材料名のところをチェックして何が添加されているのか確認することが必要です。
ラベルには何が添加されているか詳しく書いてあります。
例えば下の表示はジャーキーの原材料の表示です。
このパッケージには無添加とは書いてありませんでした。きちんと添加物も表示されています。
もう1例、これはボーロの原材料の表示です。
こちらも無添加とはどこにも書かれていませんでした。
たくさん添加物が表示されていますがどれも化学合成添加物ではありませんでした。
無添加の基準
製品の裏面にある原材料とか容量が表記されている製品ラベルは「ペットフードの表示に関する公正競争規約」によって表記の仕方がきちんと定められています。
ペットフードの名称から内容量、給与方法、賞味期限はもちろん、原材料は使用されている材料の多いものから順に並べること、添加物も表示することになっています。
細かい表示の仕方は規約にあるようですが、添加物は用途も表示するように定められているので購入時にも確認できます。
この規約では「無添加」表示と「ナチュラル」や「ネーチャー」表示が区別されています。
「ナチュラル」、「ネーチャー」の表示は栄養バランス上欠かせないビタミン類、アミノ酸類、ミネラル類以外の化学的合成物及び着色料を使用していないものに限られます。
この規約によると「無添加」の表示基準よりも「ナチュラル」、「ネーチャー」の方が一般的に言われている無添加に近いように思います。
この規約はペットフード公正取引委員会が定めているものなので法的な拘束力はありませんが、ほとんどのペットフードはこの表示ルールに則っているそうです。
ほかにも、「ペットフード安全法」というペットフードに関しての法律もあります。
この法律ではペットに有害な物資が含まれているものは輸入及び製造禁止しており、特定添加物の上限値と製造過程で使用禁止の物質を定めています。
こちらは法律ですから違反すると罰則を課せられるものです。
購入者はペットフード業界のみなさんが基準を守ってくれていると信じるしかないです。
添加物は必要なの?
添加物が使われている理由
人間の食べ物にも添加物が使われていますが、ペットフードに添加物が使われる理由のひとつが栄養強化や成分の効果を高める為です。
天然の材料を使ったペットフードやおやつは栄養にばらつきが出てきてしまうので、その内容を安定させるのに使われます。
ペットフードやおやつの品質を保つために使われるのも添加物です。
特におやつは開封してすぐに食べきらないものも多いので、傷みにくいように添加されています。
ほかにも色をきれいに見せるためのもの、嗜好性を高めるためや食感を良くするためにも添加物が使われるようです。
添加物を使わないと菌やカビが繁殖する危険のあるフードやおやつ類の場合、添加物のリスクも心配ですが、菌やカビによる健康被害の方が危険なのだろうかと悩むところですね。
添加物の危険性
添加物とひとくくりに呼ばれていますが、栄養強化などを目的に添加される栄養添加物は必要なものと考えられています。
ほかの目的で使われる化学合成添加物は「ペットフード安全法」で定められている量であれば発ガン性や健康被害は認められないと、国内のデータでは公表されています。
ただ、海外では、化学合成添加物の中で発ガン性を認めるデータを示しているものもあります。
また、添加物として使われているものにアレルギーを引き起こす犬もいるので注意してあげてください。
もし、添加物の入ったおやつをあげた後に体調に変化が起きたとか、皮膚に痒みが出たりするようなら何らかのアレルギーの可能性があります。
どの添加物がアレルゲンになっているのかは詳しく調べてみないとわかりません。
もし、機会があれば動物病院でアレルギー検査をしてもらってアレルゲンをはっきりしておくと、フードやおやつを選ぶ際にも安心ですね。
添加物の種類
一般的によく使われている栄養添加物以外の添加物の種類を知っておいて、購入するときの参考にしましょう。
BHA |
化学合成添加物 |
保存料・酸化防止剤 |
使用制限有り |
BHT |
化学合成添加物 |
保存料・酸化防止剤 |
使用制限有り |
エトキシキン |
化学合成添加物 |
保存料・酸化防止剤 |
使用制限有り |
プロピレングリコール |
化学合成添加物 |
保湿・制菌 |
使用制限有り |
アスコルビン酸Na |
化学合成添加物 |
酸化防止剤・ビタミン |
使用制限無し |
クエン酸 |
化学合成添加物 |
酸味料 |
使用制限無し |
亜硝酸ナトリウム |
化学合成添加物 |
発色剤・制菌 |
使用制限有り |
ローズマリー抽出物 |
既存添加物 |
酸化防止剤 |
使用制限無し |
代表的なものをあげましたが、まだまだ添加物の種類はたくさんあります。
添加物別の用途
酸化防止剤は原材料の中に含まれる脂肪が酸化するのを防ぎます。
脂肪は時間が経つと空気や酸素と結びつき、酸化して匂いが悪くなり嗜好性も下がるのです。
おいしくないだけではなく、酸化したものを犬が食べると下痢や嘔吐などを引き起こして消化器の健康被害が出ることもあります。
保存料は時間が経って傷んだり品質が低下するのを防止し、大腸菌やカビなどの発生と繁殖を抑止して保存性を高めるために使われています。
水分が含まれるジャーキーなどに使われることが多い添加物です。
大腸菌やカビなどを摂取すると、犬にとって重大な健康被害を起こします。
着色料は見た目の色を、揃えたり安定させるために使われる添加物です。
天然素材の原材料は収穫の時期や産地の違いで色合いが揃わない場合があり、同じ色合いにするためには着色料を使ったりします。
主に食品添加物の色素が使用されているようです。
発色剤と着色料は同じように思えますが、発色剤は犬の嗜好性が高くなるように材料の色や鮮度を保つ作用があります。
亜硝酸ナトリウムが使われることが多く、発色効果のほかに見られる特性としてボツリヌス菌の抑止などです。
保湿剤はソフトタイプやセミモイストタイプのフードやおやつに使われる添加物で、フード類に含まれている水分によって微生物が発生しないようにする効果があります。
その中でプロピレングリコールは猫に与えてはいけないものです。
犬猫一緒に飼っている人は注意したいところですね。
通販で買える無添加のおすすめおやつ
いぬぴゅーれ 無添加ピュア
ピューレ状のおやつは抵抗がありがちですが、与えてみると大好きで上手に舐めます。
食べきりなので添加物が入っていないのもおすすめできる点です。
ヤギミルクのヘルシーボーロ
開封後は涼しいところに保存しなければいけませんが、6ヶ月以上の全年齢犬に安心して与えられます。
低アレルギーの素材を使ったおやつです。
極上エゾ鹿ローススライスジャーキー
脂身の少ないロースの部分をジャーキーにしたもので、少ししっとり柔らかめになっているのが特徴です。
老犬や小型犬などにも与えやすいおやつになっています。
手作り牛アキレス棒
とっても硬い牛アキレスです。
噛み噛みが大好きな子におすすめできます。
歯の弱い子やシニアには水に浸してふやかして与える与え方もあるようです。
与える時は飼い主さんが見守ってあげることをおすすめします。
ハーブで育った鶏ささみのジャーキー細切り
犬が大好きな鶏ささみで作られたジャーキーです。
ささみジャーキーにしては少し硬めになっています。
開封後は冷蔵庫に保存しなければなりません。
フリーズドライ納豆
犬が納豆を食べるのかと驚かれることもあるのですが、納豆好きな子は案外いるようです。
手作りで納豆を干したこともありますがフリーズドライのようにサクサクしないですし、ちょっとベタついておやつに与えにくいです。
やっぱりフリーズドライがおすすめだと思います。
K9 ナチュラルグリーン・マッスル
これはナチュラルと表記があるものです。
犬のおやつでは珍しい緑イ貝をフリーズドライしたサプリおやつ。
オメガ3脂肪酸とコンドロイチンやグルコサミンが豊富に入っています。
通販でおやつを購入したい
インターネット通販サイトの注意点
気に入ったおやつを自宅でゆっくり選べて、全国どこからでも取り寄せることができる通販サイトは便利です。
でも実際に見ていない商品を買うのはちょっと不安な時もあります。
まずはサイトに書かれている原材料や添加物、容量をよくチェックして、愛犬やご自分の好みに合っているか確認してから購入した方がいいですね。
細かいところでいうと価格と送料の有無なども販売店によって違います。
できるだけ信用できる通販サイトを利用しましょう。
通販でおやつを購入する時に参考にしたいのは、やはり口コミと評価になります。
口コミに書かれていなくても商品名や社名を検索すると個人のブログなどで書かれていることもあるので、初めて購入するおやつなら食べたことがある飼い主さんの感想がとても参考になると思います。
人によって感想はそれぞれ異なりますから、ひとつの口コミや感想だけを鵜呑みにしないでいくつかの口コミを読みましょう。
無添加で手作りおやつを作りたい
手作りおやつの注意
愛犬のために無添加のおやつを手作りで作りたいと思う飼い主さんもいます。
案外簡単な作り方もあるようです。
手作りで注意したいところは、犬に危険な食べ物を使わないようにすること。
よく知られているものでは、玉ねぎやにんにく、チョコレートがあります。
ほかにもアボカド、ぶどう、チェリー、緑のトマト、ナッツ類です。
意外に知らない人も多いのがお菓子に含まれるキシリトールで量によっては死に至るものです。
これは意図して与えることはないでしょうが、生のパン生地は胃や腸で膨らんで閉塞を起こし胃捻転なども起こす可能性があります。
手作りのおやつは当然無添加ですから市販のものよりも日持ちがしません。
保存方法や賞味期限にも気をつけて与えるようにしましょう。
手作りおやつにおすすめの食材
みんな大好き鶏のササミは扱いやすく、薄くしてオーブンや乾燥機で乾かすだけでもおやつになります。
鶏肉アレルギーを持っている子もいますので注意しましょう。
さつまいももおやつにしやすい素材です。
蒸したり焼いたりしてから乾燥させると干し芋になり人間も犬も食べられるおいしいおやつです。
与えすぎると便の量が増えたり軟便になったりすることもありますので与えすぎには注意です。
素材ではないのですが、自家製甘酒もいいですよ。
老犬の栄養補給に与えていて食欲がなくても食べてくれたものです。
乳製品に少しアレルギーがありヨーグルトが食べられない犬に水分少なめに作った甘酒を食べさせていました。甘くて大好きでした。
まとめ
- 「無添加」と表示があっても原材料の表示をチェックしましょう。
- 「ナチュラル」「ネイチャー」の表示も添加物が入っていないもの。
- 添加物の中には必要なものもある。
- 日本の基準では適正量であれば添加物の発ガン性を認めていない。
- 通販では口コミなど見て信用のおけるサイトから購入しましょう。
- 手作りするときは、犬が食べてもいい食材か確認しましょう。
インターネット通販サイトには犬のおやつが溢れています。
どれもおいしそうに見えても見た目だけでは安全性はわかりません。
犬の体のために必要な添加物もありますが、できるだけ不要な添加物が入っていないものを選びたいものです。
信用できるサイトで、愛犬のお気に入りのおやつに出会えるといいですね。