大切な家族を迎え入れた時に、一番最初に悩むのがペットフード選びではありませんか?
猫によって嗜好は様々で、「お店のイチオシ商品だったから買ってみたけど、食いつきがイマイチ良くなかった」という愛猫は多いのではないでしょうか。
カリカリと呼ばれるドライフードが苦手でウェットフードしか食べない、ドライフードも食べるものと食べないものがある、と悩んでいる飼い主の方は多いと思います。
私は過去に、某大手ペットフードメーカーに勤めていた経験があり、知人に「オススメのキャットフードを教えてほしい」と相談を多く受けました。
本記事では、その経験をもとに、ペットフードメーカーに勤めていた頃に市場調査した結果や、膨大な情報の中から「これはイイ!」と思った内容、多くのクチコミ情報をもとに、オススメのキャットフードをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください!
どんなキャットフードを選べばいいの?選ぶポイントは?
食いつきが良かったり喜んで食べてくれるからと、栄養基準を満たしていない一般食やおやつを食事代わりにしたりなど、栄養バランスの偏った食事を与えていてはいけません。
キャットフードの基本は「総合栄養食」です。
「総合栄養食」とは、栄養バランスに非常に優れており、お水とフードだけで愛猫の健康を維持できるキャットフードです。
「一般食」とは、補助食のことで、総合栄養食に混ぜて与える補助的なウェット状キャットフードです。
では、総合栄養食のキャットフードはどんなものを選べばいいのか、選び方のポイントをご紹介します。
「選ぶポイント」
猫のライフステージに合ったもの
猫の成長過程は「哺乳期」「離乳期」「成長期」「成猫期」「シニア期」と分かれています。成長に合わせたキャットフードを選ぶことは、健康で長生きするうえでとても重要です。成長に合わせたキャットフードを選んであげましょう。
- 「哺乳期(生後30日頃)」: 母乳または子猫用ミルク
- 「離乳期(生後3~8週目頃)」:レバーなど肉類の柔らかいペースト状のキャットフード
- 「成長期(生後2~12ヶ月頃)」:子猫用のキャットフード
- 「成猫期(1~7才頃)」:成猫用キャットフード
- 「シニア期(7~10才頃以降)」:体の負担に配慮した高齢猫用キャットフード
第一主原料が肉類のもの
肉類の表示で「ミートミール」「フィッシュミール」「肉副産物」などと記載されている場合は、品質の悪い肉を使用している場合がありますので注意が必要です。
そして、多くのキャットフードには「4Dミート」と呼ばれる悪質な肉を使用している場合があります。
4Dミートとは「死んだ動物の肉」「病気の動物の肉」「死にかけの動物の肉」「障害がある動物の肉」のことです。キャットフードの原材料表には4Dミートの記載はされていませんので、十分に注意してキャットフードを選んでください。
なるべくグルテンフリーのもの
肉食動物の猫は穀物の消化には不向きと言われています。猫の消化管は短く、消化に時間のかかる穀物は消化不良になりやすく、消化機能の低下や高血糖を引き起こす場合があります。
米類は消化吸収が良くアレルギーが少ないため、価格重視の場合は米や玄米を使用しているキャットフードを選ぶのが良いのではないでしょうか。
ただ、グルテンフリーが健康に良いという科学的根拠はないため、神経質にグルテンフリーのものだけを選ぶ必要はないといえます。
人工添加物不使用
人工添加物の中には毒性の強い成分のものも含まれるため病気のリスクを減らすためにも、避ける方が無難です。
着色料不使用
合成着色料は発がん性物質やアレルギー物質が含まれるものもあるので避ける方が無難です。
そもそも猫の目は色を識別できませんので、不要なものといえます。
オススメ総合食キャットフードのご紹介!
ペットフードメーカーに勤めていた私が複数重要視しているのは、「価格」「安全性」「品質」「食いつきの良さ」「長年愛されている商品」です。
市場調査で非常に評判の良かったものや、たくさんの情報の中でじっくり調べた良質なオススメキャットフードを、デメリットも合わせてご紹介します!
50年以上愛される老舗メーカー【ロイヤルカナン】
ロイヤルカナンは50年以上も愛されている老舗メーカーの一つで、キャットフードの種類がとても多く、ホームセンターなど、どこでも手に入る手軽さが魅力です。
「ヘアボールケア用」「ウエイトケア用」「肝臓サポート」など、さまざまな病気や、特別なケアが必要な愛猫のための食事療法食がとにかく豊富!それに、キブルの大きさ・形を猫種に合わせて変えている、猫種別のキャットフードも豊富です。
世界90ヵ国以上で50年以上も愛されているのは、それだけ多くの愛猫が健康で長生きしているということではないでしょうか。長い実績と安全、安心から、ロイヤルカナンをオススメしています。
一方デメリットは、成分の中に、酸化防止剤のBHAと没食子酸プロピルが含まれており、副作用として痩せる・毛が抜ける・軟便や下痢、嘔吐などが起こる可能性があります。猫によっては副作用が出ないこともありますし、人間の食材にも使用されている成分のため、適量であれば猫の体に問題はない成分といえます。
高いリピート率で評判【カナガン】
グルテンフリー・添加物不使用で人間が食べられるレベルの原材料をメインに使用しており、4Dミートと呼ばれる悪い質の肉や、かさ増し用の穀物を使っていないなど、食材にとてもこだわっています。
そして、カナガンのキャットフードは食いつきが半端ないととにかく評判です。素材そのものの香りが猫には好評なのでしょうね。「愛猫が全然カリカリフードを食べてくれない!」という方には、「まずこのキャットフードを試してみて!」と私が一番にオススメしています。
一方デメリットは、栄養価が高く高たんぱく質のため、軟便・下痢、肥満になってしまう可能性があります。カナガンのキャットフードは他のキャットフードと比べて、良質な動物性たんぱく質(チキン60%以上使用)を豊富に使用しているため高カロリーです。そのため、キャットフードの食べ過ぎで軟便・下痢・肥満になってしまうことがあります。
日本を代表する猫缶キャットフードメーカー【アイシア】
猫缶で有名なキャットフードメーカーで、テレビCMでも見たことがあると思います。
発売されて40年以上、猫缶は愛猫家の方々に愛されたロングセラーキャットフードです。お求めやすい価格と、いつでもどこでも手に入る手軽さから、ずっと愛され続けています。
添加物不使用、まぐろやかつおなどの魚介をベースにしており、白身肉に比べて栄養価が高い赤身肉を使用しています。DHA・EPA・タウリン・ミネラルなどの栄養素が豊富に含まれているのも魅力です。
そして、なんといっても日本のメーカーだというのがとても安心できますね。安全な材料とお求めやすい価格、そして老舗の日本メーカーの安心感からオススメしています。
一方デメリットですが、成分では悪いものは特に含まれておらず、これといって大きなデメリットが浮かびません。しいて上げるなら、ウェットフードで柔らかいため歯石が溜まりやすいということではないでしょうか。デメリットになる程ではありませんが、ウェットフードは水分が多いため量が食べられず、猫缶だけを食事として与える場合は栄養面で注意が必要ですね。
サイエンスダイエットで有名なキャットフード【ヒルズ】
80年以上の販売実績がある超老舗キャットフードメーカーで、これだけ長く販売実績があると消費者は安心ではないでしょうか。
ヒルズもロイヤルカナンと同じように、さまざまな病気や、特別なケアが必要な愛猫のための食事療法食がとても豊富です。そして、220人以上の獣医師や栄養学者が研究に携わって作られています。
ペットクリニックでもヒルズのフードを取り扱っているところが多く、多くの獣医師の方がオススメしているペットフードの代表ではないでしょうか。獣医師の方がオススメしているキャットフードなら安心して与えられますね。
一方デメリットは、原料にとうもろこしや小麦を使用しているため、アレルギーや消化機能の低下、高血糖を引き起こす可能性が考えられます。ヒルズのキャットフードを与える際は、少量ずつ様子を見ながら食べさせてあげると良いと思います。
愛猫にオススメのおやつをご紹介
愛猫と一緒に遊んでいるときやご褒美などに、おやつを与えてあげることがありますよね。
おやつを食べているときの愛猫は、とにかく可愛い!愛おしい!これに尽きますね。
おやつにもいろいろな形状のものが出ており、その時のあげ方によって選んで頂けたらと思います。
ここでは、食いつきがとても良いおやつのオススメをご紹介します。
ペロペロ舐めるおやつと言ったらやっぱりコレ!【いなば チャオちゅーる】
「ちゅーるちゅーるチャオちゅーる♪」のCMソングが印象的で思わず口ずさんでしまう、多くの愛猫家の方に愛されている「いなばチャオちゅーる」。
液状タイプで、チューブから直接ペロペロ舐める姿がとにかく可愛い!
その日の気分で味を変えられるように、ほたて味、まぐろ味、かつお味、とりささみ味と、味のバラエティーが豊富です。さまざまな病気や、特別なケアが必要な愛猫のためのチャオちゅーるも販売されているのは嬉しいですね。
そして、水分量がとても多いので、普段あまり水を飲まない猫には良い水分補給ではないでしょうか。薬の苦手な愛猫には、ちゅーると混ぜて与えるなんていう食べ方もオススメです。
一粒ずつ手のひらから与えたい!【ピュリナ モンプチクリスピーキッス】
一粒ずつ手からあげたい派の愛猫家さんにオススメおやつのモンプチクリスピーキッス。
味は厳選白身魚味と厳選チキン味の2種類でグルテンフリー。鮮度や与えすぎ防止に嬉しい個包装になっています。
手のひらから一粒ずつ、カリカリ音を立てて食べる姿に悶絶してしまいますね。香ばしい香りと美味しそうなカリカリ音に、飼い主の方も思わず食べたくなってしまうのではないでしょうか。
1度で2度おいしい!【いなば チャオちゅーるビッツ】
外側はふわっと生地、中はとろーり!ちゅーるの、1度で2度の食感が楽しめるセミウェットタイプのおやつです。
ちゅーるは手がべたべたして汚れちゃうのが嫌、ちゅーる1本はちょっと多いな、という方に、ぜひおすすめしたいおやつになります。
味は、とりささみ味、かつお味、まぐろ味、まぐろほたて貝柱味の4種類。12gずつの個包装になっていて、食べすぎ防止にも嬉しいですね。
贅沢なフリーズドライの国産ササミ肉【ママクック フリーズドライのササミ】
国産の鶏肉を贅沢に使用したフリーズドライササミ肉のおやつです。
添加物を使用せず、国産鶏肉のみを使用しているので、とても安全性が高いおやつになります。
素材そのものの味なので、とにかく猫の食いつきが半端ないです。小さく切って与えるのも良いですが、少し水分で湿らせてカリカリフードの上にトッピングするのもオススメです。わがままな愛猫にこそ与えたいおやつですね。
カリカリフードにかけても美味しい!【ペッツルート 無添加まぐろけずり】
無添加のまぐろを使用したふわっふわの削り節で、まぐろの風味がとても良く、そのままあげても美味しいおやつです。
カリカリフードをあまり食べない愛猫に、この無添加まぐろけずりをカリカリフードにかけてあげると、とても食いつきが良いです!小さめの削り節なので、カリカリフードにちょうど良く絡み、削り節だけ食べちゃったなんてことがなく、最後まで食べきってくれると好評です。
ただ、個包装ではないため、開封後はしっかり封をして冷蔵庫での保管をオススメします。
【市販のキャットフード】選ぶポイントとオススメをご紹介!のまとめ
元ペットフードメーカーに勤めていた私が、オススメと思う市販のキャットフードとおやつをご紹介してきましたが、愛猫によって嗜好は様々です。
選ぶポイントの一番はやはり安全で、健康を維持できるものではないでしょうか。
十分な栄養が含まれていて、愛猫にとって悪いものが含まれていないか、上記のオススメを参考にして大切な家族のためにベストなキャットフードを選んでみてください!