猫用ウェットフードは高カロリーで太りやすい？カロリーや特徴など紹介

キャットフードには、カリカリのドライフードと缶詰やパウチに入ったウェットフードの2種類が有名です。

大切な愛猫のためには、ドライタイプのフードを与えているという方が多いのではないでしょうか。

ウェットフードを与えない理由として、カロリーが高く太りやすいというイメージを持つ方も少なくないでしょう。

果たして、ウェットフードはドライフードに比べ高カロリーなのでしょうか。

この記事では、ウェットタイプのキャットフードのカロリーや、配合内容などについて詳しくまとめました。

猫用のウェットフードとは

猫の主食には、大きく分けてカリカリのドライフードと缶詰やパウチに入っているウェットフードの2種類が存在します。

ウェットフードとは、水分含有量75％以上の商品が該当します。

粒のドライタイプに比べると魚や肉がそのままの形で入っているものが多く、見た目にも美味しそうな仕上がりになっています。

ウェットフードには主食として与える総合栄養食以外に、おやつや療法食など豊富なバリエーションが販売されています。

ほかにも、開封前なら賞味期限が長く作られているため保存食としても役立つことが特徴です。

ウェットフードのメリット・デメリット

ウェットフードは、ドライフードに比べてどのようなメリット・デメリットがあるのでしょう。

ここでは、ウェットタイプのメリット・デメリットを詳しく紹介します。

【メリット】

・嗜好性が高い

・水分補給になる

・賞味期限が長い

・味の種類が豊富

ウェットタイプのメリットは、嗜好性が高く水分補給にもなるという点です。

猫の好む魚や肉がそのままの形で入っているものが多く、香りや味を自然に近い形で取り入れることができます。

また、水分が多く入っているため、飲水量の少ない猫の水分補給にも役立ちます。

食欲が低下した際や下痢をしている際に与えることで、食べやすく水分補給をすることができます。

また、開封前は賞味期限が長いため、保存食としてストックしておくと、もしもの際に役立ちます。

少ない量が缶やパウチに小分けに入っているため、持ち運びにも便利です。

ウェットタイプは肉や魚などをそのままの形で与えることができるため、味のバリエーションが豊富です。

味のローテーションをすることで、猫に飽きさせない工夫をすることができます。

【デメリット】

・開封後は賞味期限が短い

・添加物が使用されている商品が多い

・価格が高い

・ドライフードを食べなくなることがある

ウェットフードの欠点は、ドライフードに比べて価格が高いということです。

そのため、毎日与えることはお財布に響きます。

かといって安価な商品には、猫の健康に良くない人口添加物が多く配合されている商品が目立ちます。

水分量が多い分、品質維持のために強い防腐剤を使用しているものが多く、ドライフードのように加工ができないため人口添加物で栄養を添加している商品も販売されています。

もともと完全な肉食の猫ですが、研究が進むにつれ肉だけで健康長寿を達成することは難しいことが分かってきています。

健康高長寿のためには、肉だけでは補えない栄養をバランスよく摂ることが大事ですので、色々な食材の加工が難しいウェットフードでは、限界のある商品が多いのです。

また、生肉の食感に近いウェットタイプは嗜好性が高いのですが、毎日与えているとドライフードを食べなくなってしまうケースもあります。

栄養バランスが良く、生涯金銭面でも与え続けることができるなら良いのですが、途中でドライフードに切り替えたい場合に、食べなくなってしまう場合があるため毎日与える際にはあらかじめ注意が必要です。

ウェットフードは高カロリーで太りやすい？

ウェットフードというと、高カロリーで太りやすというイメージを持つ方もいるかと思います。

なんとなくドライフードはヘルシーで、ウェットタイプは太りやすいイメージが強いですよね。

実際にウェットフードはドライフードに比べて高カロリーなのかということですが、ウェットフードの場合商品によってカロリーは大きく異なります。

総合栄養食と記載があり、主原料に肉や魚を多く使用しているものであれば、カロリーはさほど高くなく、ドライフードよりも低カロリーのものも少なくありません。

また、良質な肉や魚を多く使用している商品であれば、カロリーが高めでも余分な炭水化物などが少ないため、肥満に直結することはあまり考えられません。

しかし、ウェットタイプの中には人口添加物を多く使用しているものや、トウモロコシや小麦といった炭水化物を多く配合しているものも販売されています。

これらの商品は安価な商品に多く見られますが、例え低カロリーであっても糖質を多く含むため太りやすくなります。

また、ウェットタイプの中には病中病後など、エネルギーを多く必要とする猫用にあえて高カロリーに作られている商品も販売されています。

当然ながらこのようなフードを健康な猫が食べると肥満になりやすいため、購入する前に愛猫に合った内容であるかを良く確認する必要があります。

これらのことから、ウェットタイプのキャットフードが高カロリーで太りやすいという考えは間違いだと言えます。

品質の良いフードであればウェットタイプでもヘルシーな内容であり、粗悪な材料であればドライタイプでも肥満になりやすいといえます。

ドライフードも商品によってカロリーや太りやすさに差があるように、ウェットタイプも同様で一概に太るとは言い切れないでしょう。

ウェットフードの正しい選び方

猫用のウェットフードは、さまざまな商品が販売されていて、どれを購入したらよいか迷ってしまいます。

そこで、ここではウェットフードの正しい選び方を紹介します。

目的にあった商品を選ぶ

ウェットフードには子猫用、成猫用、シニア用と年齢によって配合内容が異なる商品が多いため、愛猫の年齢に合った商品を選ぶことが大切です。

また、ウェットフードの中には総合栄養食、一般食、療法食など用途もさまざまです。

毎日の主食として与える際には、必ず総合栄養食と記載のあるものを選びましょう。

一般食とはトッピングなどに使用する副食のことで、療法食は疾患を持つ猫に合った食事内容です。

ほかにもおやつ用など、ウェットフードは特に用途の幅が拾いので事前に確認が必要です。

安価な商品は選ばない

ウェットフードには、安価なものから高価なものまで値段が幅広です。

高級なものを無理に選ぶ必要はありませんが、安価な商品はおすすめできません。

安価な商品には、粗悪な材料が使用されているケースが多く報告されています。

私たち人間の食材は安くても安全が保証されていますが、ペットフードの場合は人間に使用できないような材料の使用も認められています。

低い品質を維持するために強力な防腐剤を使用していたり、肉副産物を使用する、穀物でかさましするなど、猫の健康をかえって害するような材料を使用している商品も販売されています。

購入する際は原材料の配合をよく確認して、安全な商品を選ぶと安心です。

主原料に新鮮なたんぱく質を使用している

猫は肉食動物ですので、主原料には肉や魚といった動物性たんぱく質を使用している商品を選びましょう。

中にはトウモロコシや小麦、米などの穀物を主原料に使用している商品も販売されています。

穀物では猫に必要な栄養を十分摂ることができないほか、消化不良の原因に繋がります。

また、肉の内容も家禽類、魚肉等といった曖昧な表記のものは、副産物が使用されている可能性があります。

傷んだ肉などの副産物では、猫の健康維持に必要なたんぱく質を十分に摂取することはできません。

マグロ、チキンなど明確な記載のある単一、多くても2種類までの商品が好ましいでしょう。

ウェットフードを上手に活用しよう

ウェットフードは、どのように与えるとメリットを上手に活かすことができるのでしょう。

ここでは、ウェットフードの効果的な与え方を紹介します。

トッピングで嗜好性を高める

ウェットフードの中には、総合栄養食のほかにもおかずとして与える一般食など豊富なバリエーションが販売されています。

ドライフードを食べない際に、トッピングをすることで香りや味が増し、嗜好性を高める効果が期待できます。

歯が弱っていてるなど硬いものが食べにくい際にも、ウェットフードをトッピングして柔らかくするなど工夫次第でさまざまな役割を果たしてくれます。

水分補給をしたいときに

猫はもともと飲水量が少なく、飲水を好まない子も少なくありません。

特に冬場や体調不良の際には、飲水量が低下しがちです。

水を飲まないことは、夏場の熱中症促進や排尿によるデトックスができないなど、病気の一因に繋がります。

飲水量が低下した際には、水分量の多いウェットタイプのフードで水分補給をしてあげることも効果的です。

常にウェットフードの水分だけでは健康を維持することは難しいのですが、一時的な措置としては役に立ちます。

猫は身体が小さいため、すぐに脱水症状を起こしがちです。

飲水量が低下していると感じた際には、水分補給の一環としてウェットフードを与える方法も視野に入れておくと良いでしょう。

病中病後の回復食として与える

ウェットタイプのフードは、肉や魚の形がそのまま残っているものや、水分量が多い商品が多く販売されています。

また、スープのように柔らかいものも多いため、病中の食事や病後の回復食として与えやすいメリットがあります。

食欲や飲水量が低下している、消化器官が弱っている場合でも嗜好性の高さと水分量の多さで食べやすく仕上がっています。

また、ウェットタイプの中には療法食や高カロリー食もあるため、工夫をすることで愛猫の健康維持に効果的です。

災害やもしもの備えとして

近年増え続ける自然災害の中、愛猫家は愛猫の避難グッズも準備しておく必要があります。

そのなかで役に立つのがウェットフードです。

ウェットフードは賞味期限が長いため、保存食として備蓄しておくと安心です。

また、ウェットフードは香りが強く嗜好性が高いため、災害の際に起こりがちな食欲低下の際にも役に立ちます。

猫は避難所など場所が変わったり、いつもと違う雰囲気に敏感です。

ストレスから食欲が低下し、お腹を壊す子も少なくありません。

ドライフードよりも嗜好性が高く、水分も一緒に補給できるウェットフードは、災害時のストレスから猫の命を守る重要な役割をします。

ご褒美やおやつとして

普段はドライフードを与えているという方も、ご褒美やおやつにウェットフードを与えることで、美味しく栄養を摂ることができます。

ウェットタイプをもしもの際に与える方でも、いきなり与えると警戒しやすいため、たまに与えて慣れさせておくこともポイントです。

また、ウェットタイプを与える際には選び方を参考にして、安全な商品を選ぶようにしてください。

ウェットフードは歯石がつきやすい？

ウェットフードに対するイメージとして、ドライフードに比べて歯垢がつきやすいということも挙げられます。

ウェットフードは柔らかいので、歯に付着しやすく歯垢が残りやすいと考えられていました。

しかし、実際ウェットフードのほうが歯垢が付きやすいという明確な研究データはないようです。

ドライフードを与えていれば、歯垢が付着しないわけではないことも事実です。

実際に愛猫の歯を健康に保つには、歯磨きが有効だとされています。

もともと肉を食べる猫にとって、柔らかいものを食べているから歯に悪いということはありません。

猫の寿命は伸びている傾向にあるため、健康な歯を保つためには、フード以外に歯磨きの習慣をつけてケアをする必要があるでしょう。

ドライフードとウェットフードどちらが良いの？

カリカリのドライフード、缶やパウチのウェットフード、どちらを与えるのが猫の健康のために良いのでしょう。

以前はドライフードのほうが猫の健康に良いとされてきましたが、現在はどちらを与えても健康に差はありません。

ドライフードにもウェットフードにも、それぞれメリットデメリットがあるため、愛猫の状態や飼い主さんの与えやすい方を選ぶと良いでしょう。

毎日主食として与える「総合栄養食」には、まだドライフードのほうが多く販売されています。

ウェットタイプには一般食やおやつなどバリエーションがあるため、主食として与える際には必ず総合栄養食と記載のある商品を選ぶようにしましょう。

まとめ

ウェットフードは高カロリーで太りやすいというイメージを持つ方もいるかと思いますが、実際は商品によって異なるため、一概に高カロリーとは言えないという結果でした。

ウェットフードには総合栄養食のほかにも一般食やおやつ、療法食など多くのバリエーションが販売されており、それによってカロリーも異なります。

総合栄養食に絞って見ても、どの商品もドライフードに比べて高カロリーということはありません。

ウェットフードにもドライフードにも、それぞれメリットデメリットがあるため、どちらを与えたほうが良いということは言えません。

愛猫の好みや体質、飼い主さんの与え方で双方に良いフードを与えてあげることが重要です。

猫用ウェットフードは高カロリーで太りやすい？カロリーや特徴など紹介