もともとチワワとは番犬向けの犬種ではないのでは?という意見があるほど、留守番を長時間させることには、飼い主さんの気持ちが揺れる部分でもあるのです。
実際にその家のライフスタイルによって、朝から晩まで留守番をチワワにしてもらう場合もあります。今回はチワワの留守番について様々な角度から考えてみました。
チワワにとっての留守番とは?
子犬の頃から飼い主さんの生活スタイルが決まっていて、留守番が多いチワワも実際にいます。お迎えをして日からいきなり長時間の留守番というのは、賛成できない部分でもあります。
体が小さい分、長時間の留守番は大きなストレスになることはまちがいありません。チワワにとって大好きな飼い主さんがいきなり長い時間、不在になるのは、恐怖や不安をあおることにもつながるからです。
お留守番も日常の一部と理解できるようになれば、チワワにとってのお留守番は特別なことでなくなります。飼い主さんにとっても、「家で待っていてくれる」という安心感につながりますので、チワワとの強い絆作りにもなるのです。
留守番をする必要がある場合
最初から何の練習もせずに、留守番が上手にできるチワワは少数です。最初はどのチワワも飼い主さんが部屋から出ていくときには寂しさを感じるものです。
それでも留守番上手なチワワにするためには、ある一定期間の準備も必要になのです。最初から長い時間の留守番に対応できると考えないで、一緒に「留守番」という壁を越えられるようにがんばってみてください。
飼い主さんがいないという不安を少なくしてあげることが何よりも大切なことなのです。もしも、既に多頭飼いをしている場合には、すんなりとそのワンちゃん同士でお留守番が上手に成長できる場合も多々あります。
ただ、そのチワワ一頭だけで留守番を上手にできるようにするためには、飼い主さんとの距離感がポイントになります。多頭飼いをしていても、そのチワワだけがお留守番が苦手という場合もあります。
そこには、飼い主さんと離れる不安が強くあるのです。だからこそ、「大丈夫」という気持ちを持てるチワワになれるように、普段の接し方を考えておきましょう。密着して生活しているもの同士が、いきなり離れることは相当なストレスになるものです。
私の友人の場合、子犬時代の数か月の間に徐々に留守番ができるようになるように徐々に留守番の時間を増やして生後3か月以降には、フルタイムの仕事に復帰していました。そのコツは。子犬時代から過保護にならないように、ある程度の距離をそのチワワと保っていたことです。
チワワにとって「一人で過ごす場所」が必要です。ゲージのなかでもクレートの中でもよいので、その中に一定時間毎日入って慣れる訓練も必要です。もう一つ大事なことは、飼い主さんが「留守番をさせてかわいそう」という気持ちを切り捨てることです。友人も比較的クールに構えて、上手に留守番ができるチワワ育てを実践していました。
長時間留守番させる弊害について
チワワの中には低体重で生まれてきた子も居ます。どうしても食事の管理や回数については気を遣います。いわゆる極小サイズと言われるチワワの場合、ちょっとした食事の管理ミスやストレスで低血糖を起こしやすい心配があります。
そういう意味ですべてのチワワが訓練をすると長時間の留守番に対応できるようになるかどうか?チワワには個体差があることを知っておいてください。そこを無視して「どのチワワでも大丈夫」という過信は事故や病気につながってしまうのです。
長時間留守番が生み出す心理状態とは?
チワワにとって留守番=孤独ではないと理解させることは、やや困難な場合もあります。そのために、留守番に向けてのしつけや訓練が必要なのですが、長時間留守番の弊害で一番強く感じるのは、分離不安症です。
留守番をすることで不安を抱えるようになりそれが、ストレスに直結するのは、飼い主さんにとっても、チワワにとってもマイナス要因になります。それが健康上のトラブルにもつながるのは、残念なことです。
精神的な症状である分離不安症や健康面で、下痢や嘔吐というストレス症状が病的に表面に出てしまう前に飼い主さんの方でも様々な工夫が必要になるのです。
チワワを留守番させるときに注意点
お留守番ストレスの状況に陥ってしまうと、そこを修正するのはとても大変なことです。だからこそ、お留守番ストレスを避けられるように飼い主さんの意識をしっかりと持って根気よく、お留守番のトレーニングをすることが、何よりも大切なことです。
飼い主さんが出かけていくことが強いストレスになり孤独感を抱くようになると、もはやチワワにとってのお留守番は困難な状況になるのです。
飼い主さんとの信頼関係がすべてを変える
お留守番をさせるためには、飼い主さんを「待とう」という気持ちを持てるようにしてあげることが一番大切なのです。そして「そのうち帰ってくる、必ず帰ってくる」という安心感を最初から与えてあげることが必要なのです。
なかなか難しいことのように感じられるのですがいくつのコツがあります。一つずつ、実践してみてください。
チワワをお留守番上手にするための工夫
これから外出をするよ!ということが、伝わるような声がけや素振りは、その時点でチワワにストレスを与えてしまいます。飼い主さんの外出=不安と恐怖という間違った捉え方をさせないようにいくつかのポイントをお伝えします。
でかける30分前くらいからはチワワを抱っこしたり声をかけたり目を合わせたりすることを、ぐっと我慢します。そして出かけるときは静かにさりげなく出かけてください。
わざわざ「行ってきます」という声がけはかえって不安を助長します。ここは飼い主さんの側が勘違いしていることが多いように思います。その都度、飼い主さんとお別れをするような気持にさせてしまうのです。
だからこそ、外出をするときには無言ででかけることが、愛情なのです。そしてチワワをお留守番させる環境ですが、暑い夏寒い冬はエアコンを常時付けた状態にしてあげることも大切なことです。気温の変化に敏感なタイプの子が多いのもチワワの特性なのです。
チワワの留守番しつけ方法
毎日家の中だけで過ごしているチワワにとって、飼い主さんとの時間は唯一の楽しい時間とう場合も多いのです。その状況を変えるために、留守番の前にお散歩に行くことも気分転換につながります。
そのあと、飼い主さんが外出をしても程よい疲れでお昼寝ができるのです。こんな風にチワワの生活リズムに刺激を与えつつお留守上手に育てることも、大事なことなのです。
チワワは頭脳明晰なわんちゃんです。飼い主さんが外出前に根気よく同じように散歩を続けるなど、努力をすることで、お留守番もいつの間にか上手にできるようになるものです。
チワワの留守番にはゲージを利用する
長時間の留守番の場合、フリースペースで放してしまうと、思わぬ危険があります。誤飲や怪我を防ぐためにも、ゲージの中でのお留守番の練習をしておくとよいのです。
これは子犬の頃から、お留守番以外の状況でも、慣れておく必要があります。中にはゲージの中で過ごすことが苦手なチワワもいます。すべては日常的に慣れているかどうか?が問題になります。
ゲージの中で過ごすことを苦痛に感じさせないように、ゲージの中は、ゆったりと過ごせる心地よい場所であると認識させることが重要です。この中でお留守番をしていると、必ずうれしいことが起きる!という学習をするのです。
最初はゲージの中に入れるだけでも吠えて暴れてしまうチワワもいます。そこは飼い主さんの方が我慢をして、布をかぶせるなど、飼い主が見えないようにしながらゲージの中でお留守番ができるように少しずつ慣れてもらいましょう。
お留守番上手になるためのステップは?
いつも一緒に居たいチワワとの生活の中で、お留守番を自然に上手にできるようにしてあげるのは、飼い主さんが最初にしてあげられるしつけの一つなのです。
そのためにも最初から長時間のお留守番を強いることだけは避けて、段階を踏んでお留守番上手なチワワに育てたいものです。
第一ステップ
最低でも30分から1時間を目安にお留守番の練習を頻繁にしてあげることが重要です。何度も何度も短い時間のお留守番を繰り返すことで、利発なチワワの場合、状況を飲み込んでそのうち慣れていくものです。
第二ステップ
上手にお留守番ができるようになるために、チワワのお気に入りのベッドを準備してあげましょう。普段から同じベッドで寝起きをしているうちに、その場所が安心で安全な場所であると認識するようになります。
そこで、お留守番ができるようになると、飼い主さんもチワワも互いに安心感を得ます。ゲージの中にそのベッドを入れて寛げるようになれると、お留守番も楽にできるようになります。
第三ステップ
飼い主さんが家の中にいるときにも短い時間、ゲージの中に入って落ち着くベッドでおとなしくできるようにしつけをしてあげましょう。これも、繰り返すことに意味があります。
徐々にこのように普段の生活の中でも飼い主さんのそばを離れて、ゲージの中で過ごせるようにしておくと外出時のお留守番がスムーズにできるようになるのです。
留守番を退屈させないためのグッズは?
長時間のお留守番ができるようになるために、飼い主さんがお留守番に最適なグッズやおもちゃを準備してあげましょう。お気に入りのベッドとお水、そしてトイレスペースは最低限、ゲージの中に設置してあげてください。
そして、留守中でも怪我や事故につながらないグッズを準備します。
絶対に誤飲をしないサイズのおもちゃには安全性を感じます。だからこそ、硬いおもちゃを与える場合、歯を痛めてしまう可能性がないどうか?を確かめる必要があります。そのために、タオル製のおもちゃが安全です。
チワワの飼い主さんがよく使っているおもちゃの中に「デンタルコング」というものがあります。
おもちゃの中に柔らかいフードやおやつを詰めてわんちゃんが遊んでいるうちに出てくるタイプのものです。硬い天然ゴムでできているので、破壊することもなく安全性も高いようです。
チワワの留守番に一番大切なこと
チワワを家族の一員としてお迎えをするときに、最初から「長時間のお留守番」の必要性があるのかどうか?を見極めておくこともその後のお留守番へのしつけに役立ちます。
子犬時代から、ゲージの中に入る習慣を身に着けることに、飼い主さんもチワワも互いに二人三脚で努力をします。これはお留守番ができるようになる最大のコツなのです。
だからこそ、「チワワは留守番が上手」と過信をせずに、「チワワは留守番が苦手」ととらえて、少しでもストレスを軽減できる方法を探す方が大切なのです。
子犬時代から過度に構わないようにすることも、長時間のお留守番を成功させる要素です。あまりにも可愛いチワワの場合には、飼い主さんの方がそこまでの決心が、つかない場合がほとんどです。
だからこそ、準備期間を十分に生かして無理なくお留守番ができるチワワに育てることが必要なのです。いきなり長時間のお留守番をさせることで、様々な問題行動が発生するのです。
例えば、トイレ以外の場所でも排泄が増えることや、フリーの状態でお留守番をさせたときには、おもちゃの破壊行為やごみ箱をひっくり返す行為など、飼い主さんの心が痛むような情景が広がっている場合も多々あるのです。だからこそ、チワワのお留守番をうまくしつけるためには、飼い主さんの努力も必要です。
一人遊びのできるチワワは得
普段から飼い主さんにすべてを依存しないチワワに育てるために、一人遊びができることも大切なことです。お気に入りのおもちゃを見つけてあげて、飼い主さんが家にいるときにもそのおもちゃで長い時間遊べるかどうか?を見極めてあげてください。
一人でおもちゃを噛むことや舐めて遊べるようになると、お留守番もすぐに上手になる可能性があります。そのためにも飼い主さんと離れる時間も、自分一人でやり過ごせるチワワに育ててあげましょう。
まとめ
飼い主さんとチワワの間に、絶対的な信頼関係を築くことがお留守番を成功させる重要ポイントです。チワワがどんなふうにお留守番をしているのかが気になる場合には、モニターカメラを接続して、スマホで確認する方法もあります。
飼い主さんの心の安定がチワワの心を落ち着かせるきっかけになるのです。気長に努力をしてみてください。