健康な日々をおくるために おすすめのドッグフードは?

わんちゃんのお家でのお世話で飼い主さんにとって頭を悩ませることの一つがごはんのことなのではないでしょうか。

食べムラがあったり、食べ過ぎて太ってしまったり、ごはんを選ぶのも種類がたくさんありますよね。

どんなドッグフードを選べば良いのか、迷ってしまったことはありませんか?

どんなフードが良いフードなのか、そしてどんなフードがおすすめなのか、お家の子に最適なものを選んであげるためにお話しさせていただこうと思います。

ごはんを食べることはなぜ大切?

栄養の摂取

生活していく上で、呼吸をし心臓を動かしていくのにも栄養は必要です。

とくに成長の著しい子犬ちゃんたちや、病気の回復期のわんちゃんなども、通常よりもたくさんの栄養を必要とします。

筋肉をつけるためには蛋白質が必要ですし、脂質や繊維質も肉食のわんちゃんたちには必要なさそうに感じますが、体を構成する成分として最低限1日の中で摂らなければならない量が決まっています。

他にもナトリウムなどの電解質やビタミン類なども健康な体を作り、そして体を動かすためには必要です。

ただし、病気がある場合に、制限しなければいけない栄養素もあります。

例えば腎臓疾患であれば蛋白の制限が必要ですし、尿結晶であれば結晶のもとになるリンやカルシウムなどを控える必要があり、病気によってその成分は様々です。

そのため、お家の子の傾向を把握し、かかりつけの先生と相談しながら必要な栄養素や控えなければいけない栄養素はしっかり確認しておく必要があります。

しつけなどスキンシップの時間

ごはんの時間はわんちゃんたちにとっても楽しみな時間です。

楽しみにする気持ちを一緒に共有することで、しつけもよりスムーズになり、飼い主さんとの絆もより強いものになるかもしれません。

例えば、「待て」というコマンドや、わんちゃんとのアイコンタクトを習慣づけるために、ごはんの時間を利用することも有意義なのです。

お手やおかわりなどいろいろなコマンドを覚えなければならないということではありませんが、何か危険なものを口に入れようとしたり、散歩の際などに飛び出そうとするなど危険なことをしようとしたときに「待て」が出来ると飼い主さんの気持ちにも少し余裕ができるかもしれません。

また、他にも指示を与えたり、何かしつけをする際に、コマンドを出す飼い主さんに注目させると言うことはとても大切になります。

ごはんなどわんちゃんにとって好きなものだと集中しやすく、飼い主さんにも注目しやすくなるため、ごはんの時間は良い条件が揃っていると言えるのです。

健康チェック

一日ずっとわんちゃんの様子を見ていたら元気の有無やいつもとの変化を見つけることができるかもしれません。

しかし、それができる飼い主さんはごくわずかで、飼い主さんたちも自分たちの時間があって、それを投げ打ってでもわんちゃんの健康チェックに時間を費やすことは難しいでしょう。

もちろんそんなことをしなくても、健康チェックは可能です。

ポイントポイントを押さえて行えば、見逃してしまう可能性も少ないと思います。

そのポイントの一つになるのが「食欲の変化」です。

この食欲を確認出来るのがごはんの時間です。

もちろん食べ物に対する貪欲さは個体差があるでしょう。

ただ、毎回同じ量を与えて、食べきる時間を把握しておくと、その子の大体の食べきる時間がわかると思います。

この時間を元に、いつもよりもだいぶ時間がかかったり、残してしまうなどがあれば、食欲がないと言うことが確認出来ます。

普段お留守番をしている時間の長いわんちゃんでも、ごはんの時間は飼い主さんのいる時間にしていることが多いと思うので、その場合でも無理なく把握できることができるのでおすすめです。

どんなものが良いドッグフード?

素材や組成へのこだわり

ではどんなものが良いドッグフードなのでしょうか。

それぞれのドッグフードのメーカーさんでこだわっているポイントは違います。

例えばその一つとして、最近では「グレインフリー」と呼ばれる穀物が入っていないものなどが挙げられます。

本来肉食のわんちゃんたちにとって必要なものは蛋白質といわれているため、穀物を加えず、本来の栄養摂取の形に近づけていると言われています。

穀物によるアレルギーを示したりする子には向いている可能性は高いです。

他にも蛋白含有量を多めにすることで、筋肉質な良い体作りを目指すフードなどもあります。

素材としては例えば蛋白質としては皮膚などに良いとされるサーモンなどの魚系を主な蛋白質としていること、アレルギーの原因になりにくいとされる「稀少蛋白」と呼ばれる、あまり口にする機会のないような種類の蛋白質であるカンガルー肉などを主な素材にしているフードなどもあります。

他にも穀物がフリーではないものの、アレルギーに配慮をして、小麦などではなく、エンドウ豆やタピオカなどのデンプン質を使用しているものもあります。

素材の内容だけではなく、国産にこだわっていたり、薬膳などに注目をして配合をされているものもあったり、保存料などを使わないようにするなどのこだわりがあるなど、そのこだわりの部分はメーカーさんによってそれぞれです。

いろいろなこだわりがあり、こんなものならばどんな子にとってもいい!という訳ではありません。

その子によりどんなものが合うかは違います。

例えばわんちゃんのお友達のおすすめを聞いてあげてみたけれど、お家の子はお腹を壊してしまったという経験をしたことのある飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

良いフードはその子にとってそれぞれで、一言で良いものとまとめることはとても難しいのです。

その子に合う合わないももちろんですが、飼い主さんがどんなものを与えてあげたいかということもとても大切です。

保存料などの添加物に関して、人間ほどの厳しい決まりがあるわけではないため、ドッグフードは国ごとに表示なども定められており、表示方法などは世界の基準が定められているわけではありません。

そのため、海外のものですとバリエーションは豊富ですがそのような点がご不安な飼い主さんであれば、日本での流通が盛んなものや国産のものの場合、安心な可能性が高いです。

嗜好性

そして嗜好性もこだわられる方が多い部分ではないでしょうか。

どんなごはんであろうと全く食べてくれなくては飼い主さんも困ってしまいますよね。

最近のドッグフードでは、少しでも嗜好性を高くするために香り付けをよくしたり、形態が工夫されていたりします。

ただし、嗜好性がいい=栄養価が高いではないので気をつけなければなりません。

例えば缶詰タイプやウェットタイプ、手作りごはんのようになっているものや、テリーヌ状になっているものなどが挙げられるでしょう。

ウェットタイプなど水分を多く含むものは温めたりして、匂いを立たせやすくなっています。

ワンちゃんは味覚よりも嗅覚で美味しそうかどうかを判断する傾向があるため、水分を多く含むごはんは匂いが立ちやすく、美味しそうと感じる子が多いかもしれませんね。

水分を含むごはんの場合気をつけなければならないのが、水分でかさを増しているので必要としているカロリーを充分に摂取するには相当量与えないといけない可能性が出てくると言うことです。

摂取すべきカロリーはその子の体の大きさや月齢によって異なります。

きちんと把握した上で、きちんと与えて栄養失調を防ぎましょう。

風味が好きという場合は、食欲増進剤のような形でトッピングとして使えると必要なカロリー分はドライフードで摂取して補えると思います。

嗜好性という意味では、手作り食は食べてくれて好きな子が多いと思いますが、必要な栄養素を手作り食のみで補うのは簡単ではありません。

市販されているドッグフードはやはり完全栄養食と言えます。

その点もメリット・デメリットといえるので、考慮して選択できるといいでしょう。

どんなドッグフードがおすすめ?

メーカーで選ぶ

ドッグフードを購入して与えると決めた場合、それでもたくさんのメーカーさんがあって迷ってしまうかもしれません。

国内のメーカーさん、海外のメーカーさん、そして人間の商品でも有名なメーカーさん、ドッグフードでは有名なメーカーさんなど様々です。

特に療法食を作っているメーカーさんであれば、品質もある程度は安心できると思って頂いていいと思います。

このメーカーはだめという所は特にありませんが、脂を多めに含ませることで匂いを立たせるようにしていたり、食物繊維を多く含ませることでうんちの状態を少しでもよくするよう配慮している、犬種によって被毛や体型維持に必要な栄養素をそれぞれに配合を変えているなど、それぞれのメーカーさんの特色があります。

いろいろなメーカーさんがありすぎてどこを選べばわからないと言うときは、かかりつけの動物病院さんや、お近くのペットショップで相談してみましょう。

どんなこだわりがあるかも大切ですが、入手のしやすさも大切です。

お近くで入手できるものとなると選択肢は少し狭まると思います。

その中で、それぞれのメーカーさんの特徴や、こだわっている部分を聞けたら、自分の考えている重視したい部分と照らし合わせて最終的に決めることができるのではないでしょうか。

ある程度絞り込めたら、わんちゃんに決めてもらうのも、選択肢の一つと言えるでしょう。

サンプルと呼ばれる小袋を頂けることがあります。

いくつかのメーカーさんのものを頂いて、何日かかけて食べ比べてみてもらってもいいかもしれません。

お腹の調子なども見るために、できたら数日ずつ、ごはんも少しずつ切り替えながら試せると理想的です。

飼い主さんが見るべきポイントは

嗜好性

その子の体質に合っているか

です。

嗜好性に関しては、数日しか判定できる期間がない可能性が高いため、食べ終わるまでの時間や、どのくらいがつがつと食べてくれるかで見てみます。

残念ながら、あまり好んで食べてくれなかった場合は、あまりそのままにしておくと脂が酸化してしまう等品質が劣化してしまい、逆にお腹を壊してしまう可能性があります。

その場合は少し様子を見て、引き上げてしまうようにしましょう。

そして体質に合っているかどうかです。

短期間のため、同様に良い状態の糞便が排出されるかを主に注目します。

いきなり変えてしまうと、お腹が弱い子は、お腹がびっくりして軟便をしてしまうことがあるので、少しずつ混ぜ込む割合を増やしていき、最終的に新しくしたいフードのみにできると良いでしょう。

対象となるフードのみになったときにしっかりと硬い良い便が出ていれば問題ありません。

軟便になったり、排便回数が増えるなどした場合は注意すべきです。

実際に変えてみてからも、体重の推移などは気をつけておきましょう。

太りすぎてしまったり、痩せすぎてしまう場合は、その子に合わない可能性が高いかもしれません。

その場合はまた他の合うごはんを探してあげてください。

素材で選ぶ

そしてもう一つ大切なのが素材です。

といっても、よりよい素材というわけではなく「その子にあった素材を選ぶ」ということです。

どんな素材でも全く問題無い子もいますが、中には強く反応を示してしまう子もいます。

ご存じの方も多いと思いますが、それが「アレルギー」です。

食物性のアレルギーの場合、多くが初めて摂取した時から反応が出るわけではなく、何度も同じものを摂取していくうちに、だんだんと反応が大きくなってくることが知られています。

そのため、最初は全く反応がなくて問題がなかったのに、だんだんと眼周りが赤くなってきた、軟便が続くようになったなどの症状が見られるようになります。

同じ食物をあげ続けることがアレルギーに繋がるという説が世間でよく聞かれていますが、どんな条件であっても、体の中に取り込んでいればいずれ体質的に反応してしまうものは決まっています。

そこで、そのような傾向がありそうな場合、アレルギーになりにくそうな素材を選ぶ必要があります。

前述のように、ラム肉や馬肉、魚などのあまり口にしにくいような蛋白質や、穀物類も小麦などではなくあまりつなぎとして使われないような穀物を使っているものなどを選ぶと良いかもしれません。

ただし、その度合いはその子によって違うので、症状がひどくなったり、長引く場合はきちんと動物病院を受診して、アレルギーの原因となるアレルゲンの特定や、アレルギーの子用に作られた療法食への切り替えを検討するようにしましょう。

まとめ

このように一言でおすすめのドッグフードを表すのは非常に難しく、飼い主さんにとって「一番良いドッグフード探し」は永遠のテーマなのかもしれません。

今回お話ししたような、お家の子に合っているかどうかのサインを見逃さないようにしながら、時には詳しいかかりつけの動物病院の先生や行きつけのサロンのスタッフさん、ペットショップのスタッフさんなどに相談してみても良いと思います。

色々な意見がでて、迷うことも時にはあるでしょう。

そんなときには、飼い主さんがどんなドッグフードを与えたいか、そしてお家のわんちゃんに最適なものをきちんと選んであげようという気持ちを核にしっかり持てていると、どうしたらいいか見失ってしまうことは少ないと思います。