犬の散歩時間はどのくらい?初めての散歩に役立つ4ポイント

わんちゃんと暮らす生活には欠かせないお散歩。「わんちゃんにとってお散歩が大切なのは知っている。だけれどお散歩に適した時間帯は?お散歩はどのくらいの時間歩かせてあげるのがいいの?」と思われる方も少なくないのではないのでしょうか。

もちろん長年わんちゃんとすごしているおうちでは、一緒に暮しているわんちゃんにぴったりの時間や距離を飼い主さんが理解してあげていることでしょう。

これからわんちゃんと暮らす予定があったり、暮らしてみたいなと思っているみなさまは是非参考にしてみてください。今回はわんちゃんのお散歩の「時間」についてまとめてみました。

1.わんちゃんといつお散歩へ出かけるといい?

お散歩は毎日行う日課

お散歩はわんちゃんたちの運動不足を予防し、運動することでストレスを発散させることができたり、社会性を身につける訓練になる大切な時間です。

お散歩はなるべく毎日行ってあげるようにしましょう。しかし「毎日行かなくちゃ」という気持ちが飼い主さんのプレッシャーになってしまってもよくありません。飼い主さんもわんちゃんも体調の悪い時だったり、お天気がすごく悪い日は無理にお散歩へ行かないと、と思わずにお家の中で一緒に遊んでカラダを動かしてあげるようにしましょう。

どんなにお散歩が大切とはいえ、わんちゃんにとっても飼い主さんにとっても楽しい時間を一緒に過ごせることが一番です。ですからお散歩を楽しいものにするためにコンディションを整えておくことも必要です。

お散歩コースや出かける時間はランダムに

お散歩は日課ですが、毎日同じ時間、毎日同じコースへは行かないようにしましょう。例えば毎朝起きてからとか、仕事から帰って来たらすぐとか、決まった時間にお散歩へ行くようになると、わんちゃんたちは飼い主さんの行動を覚え、「お散歩に行きたいよ!」と要求して吠える癖がついてしまうことが多いからです。

毎日お散歩へ行く時間をランダムに変えてあげることでそういった癖を防ぐことができます。そしてお散歩の始まりと終わりの時間はわんちゃんの気分に任せず、しっかり飼い主さんが決めるようにしましょう。

季節によって出かける時間を工夫して

私たちの住んでる日本は春や秋の過ごしやすい季節もあれば、驚くほど暑い日や寒い日もあったりします。人間よりも地面からの距離が近いわんちゃんたちは、暑さや寒さをダイレクトに感じとっていますから、暑い季節や寒い季節には注意が必要です。

暑い夏の日中はアスファルトが焼けるように熱くなっています。靴を履いている私たちはそんなに感じないと思いますが、基本的に地面を裸足で歩くわんちゃんたちの足の裏に大きなダメージを与えてしまう原因になります。

ですから暑い夏の日は熱中症予防も兼ねて、朝方〜午前8時頃か日が沈んで数時間経った夜にお散歩へ出かけるようにしましょう。

逆に寒い冬の日はお日様の出ているあたたかい時間帯に出かけるようにします。基本的には夏の暑さよりも寒さに強いわんちゃんが多いので夏ほどに地面の温度に気を配らなくても平気ですが、雪や氷の上は長時間歩かせたり遊ばせるのは控えましょう。

肉球が霜焼けを起こしてしまったり、乾燥してひび割れてしまったりすることがあります。

雨の日や嵐の時は無理をしないで

毎日行うお散歩も、いいお天気の日もあればお天気が悪い日ももちろんあります。わんちゃんが嫌がらなければもちろん出かけてあげるといいですが、ドライヤーで体を乾かしたり指の間を清潔にするなど、帰って来たときのケアをきちんと行ってあげるようにしましょう。

お散歩中もレインコートなどを着せてあげて、濡れた体がなるべく冷えないように心がけてあげることが必要です。雨の日や次の日のお散歩コースには水たまりがあると思います。その水たまりの水をわんちゃんが飲まないように注意しましょう。

危険が伴うような土砂降りや嵐の日には無理をせず、家の中で追いかけっこをしたり、ボール遊びをしたり、いらないタオルで引っ張りっこをしたりして遊んであげるようにしましょう。

お散歩に必要な便利グッズ

お散歩に行くときに必ず持っていくべきものや用意しておくべきものがあります。事故のないようにお散歩をさせてあげるため、近隣の方に迷惑がかからないようにするため、最低限必要なものを紹介します。

リード

リードは必須アイテムです。リードには様々な素材や長さ、強度があります。夕方から夜にかけてのお散歩が多い方は光に当たるとキラッと光る反射板付きのリードにすると安全です。リードは伸ばしたまま歩かないようにしましょう。もちろん安全な広場や草むらなどでは長く伸ばして走らせてあげます。

しかし、人や自転車、車などの交通量が多い場所や、他のわんちゃんと出くわす場所ではリードを短く持ち、周りへ迷惑がかからないようにします。

首輪(カラー)とハーネス

わんちゃんにとって首を支配されることというのが相手への服従を意味します。犬は元々群れで行動するので、上下関係を示す時に首元を押さえる習性があります。
ハーネスはわんちゃんにとって首への負担が少ないことから、気管などが弱いわんちゃんのために開発されました。しかし、わんちゃんへの負担が少なそうだからといってハーネスを使う飼い主さんが増え、引っ張り癖に悩む方が多い現状があります。その点首輪の方が引っ張り癖を予防できるので、しつけには向いていると言われています。

引っ張り癖防止用ハーネスもありますので、わんちゃんの性格や癖を見ながら、目的にあったものを使えるようにしましょう。

うんち袋

わんちゃんとお散歩をする飼い主さんにとって必須アイテムです。おうちでおトイレを済ませてきたとしても、お散歩中に用を足してしまう子もいます。

ですので、そうなってしまったときのためのビニール袋を持っていくようにしましょう。お散歩用のビニール袋もいろんな種類があって、うんちと一緒に土に埋めたり、燃えるゴミに出せる素材のものや、そのままトイレに流せるものもあります。

うんちを入れたビニール袋を入れる消臭バッグもオススメです。ビニール袋の口をかたくしばっていてもなんだか臭いが気になる、、、という方は持っておくといいでしょう。チャックが付いているビニール袋も臭いをシャットアウトする効果が強いようです。

おしっこ用の水

最近ではおしっこをしたあとを水で流すようにするのが主流になってきました。ペットボトルに水道水を入れて持っておくのがいいでしょう。

わんちゃん用飲み水

わんちゃん用の水筒があります。キャップをぱかっと外すと飲み皿のようになるものもあったり、いろいろな大きさや種類があります。

毎日のお散歩用ならそんなに大きなものでなくてもいいでしょう。

おやつ

ちょっと一休みのときや、信号待ちでのしつけ中など、様々な場面で使えます。他のわんちゃんとのご挨拶にでもいいですね。

おもちゃ

お散歩先で遊んだり、注意力が散漫になってしまう子の気を引かせるときにあると便利です。

その他にもティッシュペーパーや、小銭、携帯電話は持っていくようにしましょう。大荷物になってしまっては大変ですが、必要なものだけをピックアップすればそこまで多い荷物にはならないはずです。

お散歩グッズを入れるバッグはショルダータイプがオススメです。やはりお散歩は家の中とは違い、何が起こるかわからないこともあります。特に大型犬のわんちゃんたちは力が強いので両手でリードを持たないと危ないこともあります。そんなとき両手が使えるようにしておくことが大切です。

どのくらいお散歩してあげるのがいい?

わんちゃんの大きさや体力で異なる時間や距離

実際にわんちゃんたちに、どのくらいの時間や距離を歩かせてあげるといいのか気になりますよね。それはわんちゃんたちの大きさや年齢、体力によって異なります。

わんちゃんたちには小型犬(約5kg〜10kg)、中型犬(約10kg〜20kg)、大型犬(約20kg〜40kg)という大きさに分類されています。小型犬よりも小さなわんちゃんを超小型犬、大型犬よりも大きなわんちゃんを超大型犬と呼びます。

特に1歳未満の成長期のわんちゃんはお散歩のさせすぎに注意しましょう。骨がまだ成長段階なので運動をさせすぎると、骨の成長を妨げてしまう場合があるからです。

それと妊娠をしているわんちゃんや、関節炎など足の病気を患っているわんちゃんは運動をさせすぎないように気をつけてあげるようにします。

小型犬は運動のさせすぎに注意

現在の日本で暮らす小型犬のわんちゃんは室内で飼われていることが多く、お部屋の中での運動で十分な場合がほとんどです。

小型犬や超小型犬のわんちゃんたちはもともと骨が細かったり弱かったりするので、お散歩をさせすぎてしまったりすることが骨やカラダに負担をかけてしまうことがあります。ですのでお散歩の時間は1日1回、10分程度から最大でも30分くらいまでにしてあげましょう。

中型犬は元気いっぱい走れるように

中型犬のわんちゃんは骨格がしっかりしていて、体重も重すぎることが少ないので、走るのが得意です。ですからお散歩コースの一部に軽く一緒に走れるような場所があるといいでしょう。

走ることでストレスの発散になります。中型犬のわんちゃんは1日2回、1度のお散歩に30分程度時間をかけてお散歩してあげるのが理想です。

大型犬はゆっくり長い距離を

大型犬のわんちゃんは骨はしっかりしていますが体重があるので、激しい運動は骨やカラダに負担をかけてしまいます。ですのでゆっくり長い距離を歩かせてあげることを心がけます。

1日2回、1度のお散歩に30分から1時間くらいの長さでお散歩をしてあげましょう。しかし、まだ骨が完全に成長しきっていない1歳未満の大型犬のわんちゃんは、歩かせすぎてしまうと股関節などの病気を引き起こしてしまう可能性があるので、気をつけましょう。

4.お散歩へ行けなかったときの対処法

お天気が悪かったり、飼い主さんのお仕事やご都合でお散歩へ行けない日ももちろんありますね。そんな日はどうしたらいいのでしょう。

お散歩へ行けなかった日はボール遊びなどで遊びながらカラダを動かしてあげるようにしましょう。わんちゃんたちにとって、飼い主さんが自分のために時間をつくってくれること、そして一緒に楽しい時間を過ごすことが、もしかしたらお散歩よりも大切な時間かもしれません。

上記ではわんちゃんにとってお散歩はとても大切な日課と書きましたが、それは飼い主さんとのコミュニケーションをとる楽しい時間としてのお散歩、ということを心に留めていただきたいと思います。

「お散歩ができないからわんちゃんは飼わない」「お散歩へ行けないなんてかわいそう」とおっしゃる方も中にはいますが、お散歩はわんちゃんと暮らす人の義務ではないのです。

わんちゃんたちにとってある程度カラダを動かすのは大切なことですが、それよりも飼い主さんとの楽しい時間を一緒に過ごすことに喜びを感じとってくれるものです。ですからたとえお散歩へ行けない日があっても、あまり気にせずそのぶんわんちゃんたちとの時間をつくってあげるようにしましょう。

追いかけっこ

お部屋を一緒に走りましょう!飼い主さんが先に走って、ドアや壁に隠れます。わんちゃんに見つけてもらいましょう。そのときに「ばあ!」っとおどかしてあげるのもいいでしょう。わんちゃんたちも笑顔で追いかけてきてくれるはずです。

ボール遊び

ボールを投げて持ってきてもらう遊びです。まずはボールを見せ、落ち着くまで待ちます。落ち着いたらボールを投げ、自分のところまで持ってきたらおやつとボールを交換してあげます。まずは近場からどんどん距離を伸ばしていくようにすると上手にできます。

引っ張りっこ

いらないタオルを咥えさせてあげます。そのタオルを飼い主さんと引っ張りっこしましょう。一箇所結び目を作ってあげれば投げて遊ぶこともできるので、古くなったタオルは万能です。

まとめ

わんちゃんと一緒に暮らすにあたって、お散歩は必要なコミュニケーションです。わんちゃんの大きさや性格によって様々な方法がありますが、一緒に暮らすわんちゃんにぴったりのお散歩を見つけてあげたいですね。