ラブラドールの散歩をもっと楽しく!知っておきたい5つのこと

ラブラドールレトリバーを飼っている方にとって、ラブラドールレトリバーとの散歩は1日の中でも楽しいひと時ではないでしょうか。温厚で賢いと言われているラブラドールレトリバーは、しつけや飼い主との信頼関係が成り立っていれば、誘惑が多い散歩中でも賢く行動してくれます。

しかし、散歩の時間や頻度が足りなければ、どんなに賢いラブラドールレトリバーでもストレスが溜まり、問題行動を起こすことがあるのです。ストレスは犬の身体にも害を及ぼし、寿命が縮んでしまいます。

今回は、ラブラドールレトリバーの散歩の頻度や散歩中に注意したい点などをご紹介します。

1.ラブラドールレトリバーの散歩の頻度と時間

ラブラドールレトリバーは大型犬で、狩りで回収犬として暮らしていたこともあり、エネルギーの高い犬種です。短い散歩では体力を十分に消費できないため、1回の散歩では少なくとも30~60分設けるようにしましょう。これを1日2回行うことが理想とされています。比較的落ち着きのあるラブラドールレトリバーなら1日45分の散歩で十分ですが、かなりエネルギーの高いラブラドールレトリバーは1.5時間ほど要します。

子犬のうちはまだ骨や筋肉が十分に発達していないため、これよりも短い時間がおすすめです。子犬の頃は主に社会化を目的として、人や犬、車などに慣れさせておくことが大切です。子犬の頃は室内での遊びだけで十分に体力を消耗するでしょう。

また、7才以上のラブラドールレトリバーの場合も足腰が弱っている可能性が高いため、様子を見ながら散歩をします。

散歩が足りない時のサイン

ラブラドールレトリバーが室内のものをかじったり、吠える、地面を掘る仕草をする場合は、運動不足である可能性が高いでしょう。また、ストレスが溜まっていると飼い主がコマンドをかけても指示通りに動かないことがあります。体重が増加傾向にある場合も散歩が足りていないことが考えられます。

これらの兆候が見られたら、散歩の時間を増やしましょう。犬は体力を消耗することで落ち着きを取り戻し、飼い主のコマンドにも素直に応じるようになるのです。

2.ラブラドールレトリバーの散歩の注意点

ラブラドールレトリバーの散歩では、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。

予防接種と迷子札の用意

特に子犬の頃は感染症にかかる心配があります。外ではいつどこでどんな感染症にかかるかわかりませんので、子犬の頃に予防接種を済ませておきましょう。特に狂犬病の予防接種は、お住まいの自治体で受け、注射済票を犬に装着することが法律で義務づけられています。

最近は犬を購入する際にマイクロチップを埋め込んで迷子になっても飼い主が特定しやすいシステムが導入されていますが、迷子になった時に見つけた人がすぐにどこの犬かがわかるように、迷子札をつけておきましょう。

季節や天候で散歩の時間帯を変える

ラブラドールレトリバーはカナダやイギリスといった寒い地域で育ってきただけに、寒さには強いといえます。冬場は基本的にいつでも散歩は可能ですが、夏場は朝と夕方の暑すぎない時間帯に散歩をするようにしましょう。

人間は靴を履いており胴体が地面から離れていますが、犬は素足のうえに胴体が地面から近いため、暑さを感じやすいのです。

リードはコントロールしやすいものを

ラブラドールレトリバーは大型犬であるため、強く引っ張られると大人でも制御するのが難しいほどです。しつけがされているラブラドールレトリバーなら問題ないでしょうが、外界からの刺激で興奮したり暴れることもあり得ます。

リードはラブラドールレトリバーでもコントロールがしやすいものを選びましょう。「フレキシブル・リトラクタブルリード」と呼ばれる伸縮性があるリードは、ロックをしていると伸びませんが、ロックをしていない状態だと制御するのが困難です。また紐が細いため、ラブラドールレトリバーのような大型犬が瞬間的に強く引っ張ると切れてしまうかもしれません。

リードの長さは1~2mくらいのものが最適です。飼い主の手に巻き付けておけば、リードが短くなって突然引っ張った場合もコントロールがしやすいでしょう。

なお、しつけがちゃんとできているからと言って、リードなし(ノーリード)で散歩させてはいけません。逃亡する可能性もありますし、散歩中に人に飛び掛かりケガをさせる恐れもあります。リードをつけて散歩させることは、最低限のマナーであることを認識しておきましょう。

拾い食いをさせない

ラブラドールレトリバーは好奇心旺盛で、漁でこぼれた魚を捕獲していたことから、落ちているものを拾う癖があります。散歩中でもその癖から、拾い食いをしてしまうことがあるでしょう。拾い食いは運が悪ければ有害な物質を飲み込んでしまう恐れがあります。

アニコム ホールディングス株式会社の犬の誤飲に関する調査によると、ラブラドールレトリバーは調査対象の17犬種のうち、誤飲事故が5番目に多いとされています。

誤飲事故の多い犬種ランキング

1位 フレンチ・ブルドッグ 7.1%
2位 ゴールデン・レトリーバー 6.8%
3位 キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル 6.0%
4位 パピヨン 5.5%
5位 ラブラドール・レトリーバー 5.3%

出典:アニコム ホールディングス株式会社 「家庭飼育犬における誤飲発生の実態に関する分析」

散歩の途中で拾い食いをしようとしたら、リードを瞬間的に引っ張って止めましょう。それでも拾い食いが止まない場合は、室内で拾い食い防止のしつけを行うと効果的です。目の前の地面の上におやつなどを置き、口に入れようとしたら「待て」のコマンドを出して止めるようにしましょう。これを続けることで、飼い主の許しがない限り落ちているものを食べてはならないと学習します。

もし散歩中に誤飲してしまった場合は、体調に変化がないか注意する必要があります。嘔吐物や排泄物と一緒に外に出てくることもありますが、害があるものだと食欲の低下や何回もの嘔吐など、明らかな体調悪化が見られます。この場合は、すぐに獣医のもとに連れていき、検査を受けましょう。

人や犬に出会ったら

散歩ではさまざまな人や犬に出くわすことがあります。ラブラドールレトリバーは温厚な犬ですが、知らない人や犬に慣れていないと興奮したり恐がったりするかもしれません。子犬の頃から積極的に外に連れ出し、見知らぬ人や犬にも冷静に対応できる習慣を身に付けておきましょう。

知らない人がラブラドールレトリバーに触ろうとする際には、まず匂いを嗅がせます。犬は相手を知る時には、まず嗅覚から入るためです。慣れてきたらラブラドールレトリバーの目線から下を触るようにします。

また、犬同士の交流は、犬社会を学ぶ際に必要不可欠です。知らない犬と出くわすと喧嘩にならないか心配する飼い主もいますが、飼い主も犬も慣れていくうちに冷静に対応できるようになるでしょう。散歩を毎日していると、他の犬と出会うことが多くなります。飼い主と犬にとって散歩がより楽しいものになるように、早いうちから他の犬と交流を持たせてあげてください。

3.排泄物の始末はきちんと

本来は室内で排泄をすることが好ましいですが、散歩中の排泄はよくあることです。この時に飼い主が排泄物をきちんと始末しないと、誰かが誤って踏んでしまったり、悪臭やハエで周りに迷惑をかけることになります。他の犬が食べてしまうことだってあるのです。

公園など公共の場所で排泄をさせて、後始末をしないマナーの悪い飼い主もいます。これが原因で、ペットの立ち入りが禁止される場合もあるのです。

散歩中の排泄物の始末は飼い主が持つべき最低限のマナーであることを理解し、ビニール袋などを持ち歩きましょう。

リーダーウォーク

引っ張り癖のある犬にならないように、子犬のうちから飼い主の後ろを歩くことを徹底させましょう。飼い主は散歩中は群れのリーダーになったつもりで犬をリードします。

ラブラドールレトリバーが好きな方向に行こうとしても、リードで制御して逆の方向に進みましょう。ラブラドールレトリバーが飼い主の前に出ようとする場合には、棒などで前に出ないようにすると効果があります。

犬は群れで行動する際、リーダーが一番前で、立場順に列をなして移動します。散歩中にラブラドールレトリバーを前にして歩かせると、立場が逆転しまうので、散歩中でも飼い主はリーダーであるという自覚を持つことが大切です。

4.ラブラドールレトリバーをドッグランで遊ばせる時の注意点

散歩ではリードを必ずつけていると、リードなしで自由に遊ばせたいときもあるでしょう。ラブラドールレトリバーはエネルギーの高い犬であるため、散歩だけでは物足りません。定期的にドッグランに連れて行き、疲れるまで遊ばせるとストレス発散になります。

ドッグランでは目を離さない

ドッグランは犬がリードをつけずに自由に走り回れる場所ですが、自由になれた分危険に遭遇することがあります。

他の犬に攻撃されたり、してしまうこともあり得ますし、出入り口が開いていて逃げ出すことも十分考えられます。そういったトラブルを防ぐのは飼い主の責任です。ドッグランで楽しそうに遊んでいても、目を離すことがないように注意しましょう。

施設内での食べ物はおやつのみ

ドッグランの中でドッグフードをあげることはマナー違反と言えるでしょう。他の犬が食べてしまうと、飼い主とのトラブルになる可能性があります。

ラブラドールレトリバーの中には餌に対する執着心が強い犬もおり、他の犬に奪われそうになった時に喧嘩になるかもしれません。トラブル防止のために、ドッグラン内ではおやつだけにしましょう。

他の犬と喧嘩になってしまったら

ドッグランでは利用する時間帯が他の犬と被ることがあります。もし喧嘩になってしまったら、すぐに犬同士を引き離しましょう。その際に、おすわりをさせると落ち着く場合が多いため、普段からおすわりのしつけをしていると良いでしょう。

ラブラドールレトリバーは温厚な性格であるため、他の犬に威嚇することは滅多にありません。しかし、犬同士にも相性があり、普段はおとなしい犬でも威嚇することがあるため、油断は禁物です。

施設のルールを守る

それぞれのドッグランでは独自のルールを設けているところがあります。大型犬と小型犬が使う施設を分けていたり、ノミダニの予防やワクチンの接種をしていない場合の入場は断っていることもあるのです。

飼い犬だけでなく、他の犬やその飼い主さん達が気持ちよく利用できるために、施設のルールはきちんと守りましょう。

5.散歩やドッグランに持っていきたい便利なアイテム

散歩中やドッグランで遊ばせている際に、あったら便利なアイテムをご紹介します。

驚異の防臭袋 BOS (ボス) うんちが臭わない袋

医療向け開発から生まれたペット用のエチケット袋です。普段、犬とのお出かけには普通のビニール袋を使用している方も多いのではないでしょうか。しかし、普通のビニール袋だと臭いが漏れることがあるのです。

このエチケット袋なら、糞を始末してから時間が経っても臭いが漏れる心配がありません。そのため、わざわざ糞を袋から出してトイレに流さなくても、ゴミとしてそのまま捨てられます。

OLIGHT i3E EOS ミニフラッシュライト

このミニフラッシュライトは、夜の散歩で飼い主の強い味方になるでしょう。成人男性の手の小指ほどの大きさにも関わらず、90メートル先まで照らしてくれます。

ライフスタイルによっては、暗くなってから犬の散歩に出かける方もいます。街灯があまりない道でも、このミニフラッシュライトがあれば、安心して散歩を楽しめるでしょう。サイズが小さく軽量なので、ポケットにしまっても邪魔になることはありません。防水なので雨の日のお散歩にも役立ちます。

OneTigris コットンキャンバスドッグバッグ


参考URL:amazon

欧米で高い人気を誇る犬用のバックパックです。両サイドにジッパー付きのポケットがあり、カギやビニール袋などを入れることができます。犬用のバックパックは、おもりを入れて背負うことで体力が消耗しやすくなるため、ダイエットや散歩時間の短縮にもつながるのです。

バックパックにおもりを入れる際は、おもりの重さは犬の体重の10~20%を目安にしましょう。あまり重たくしてしまうと、足腰を弱める原因になります。

水とペットボウル


参考URL:amazon

寒い時期に近所を散歩する程度なら必要ありませんが、夏場や遠出の際は水を持ち歩くようにしましょう。ペットボトルからそのまま水を与えることもできますが、ペットボウルがあればより便利です。

持ち歩くためのボウルは、シリコンでできているものなら軽くて落としても問題ありませんし、簡単に洗うことができます。こちらのペットボウルは蛇腹式になっていて、深さが調節できます。フックがついているので、携帯用として非常に役立つでしょう。

ラブラドールレトリバーと散歩を通して絆を深めよう

散歩は犬にとってただ運動するだけでなく、群れの仲間との絆を深める機会でもあります。

ラブラドールレトリバーは飼い主に従順な犬であるため、家の中でのコミュニケーションだけでも良い関係を築くことができます。しかし、散歩で一緒に歩くことでさらに絆を深められるのです。

ラブラドールレトリバーも飼い主も毎日快適に散歩ができるように、マナーの徹底やしつけはしっかり行いましょう。