初めての方必見!ラブラドールの飼い方6つのポイント

盲導犬としても活躍するラブラドールは、賢く、従順、そして人懐っこい犬種としても知られています。実は、元々海外では鳥猟犬として飼われていた犬種なので、人の指示に従って動くことを得意としているのです。

オスとメスで体の大きさに差があり、オスだと30~40キロ、メスだと25~30キロが平均的です。体高はどちらも60cmなので、室内犬としても飼いやすい大型犬です。盲導犬としてのイメージが強いイエローラブの他にもブラック、そしてチョコレート色の3色が一般的でしたが、最近ではミックスも増えてきています。

人間との生活をお互いに快適にするためにも、いくつかのポイントを抑えてからラブラドールとの生活をスタートさせましょう。

1.ご飯の頻度はどのくらい?

犬の体格や体調によっても変える必要がありますが、成犬の場合、基本的には1日に2回です。分かりやすい量としては、お茶碗よりも大きい味噌汁を入れる器に一杯程度が適量でしょう。

生後10ヶ月前後までは、一度に食べ過ぎて吐いてしまうケースもあります。その場合は1日2~3回に分けてあげて、一回あたりの量を減らしてあげましょう。

尚、嘔吐や排便の状態を確認して胃腸がきちんと動いていないなという時は、少量の水でふやかしてあげると消化を助けます。まずは少しずつあげて、犬の胃袋がびっくりしていないか確認しながら量を調整してあげましょう。

ご飯の種類も多くあり、どれをあげていいか分からないという時は盲導犬協会が推奨しているドッグフードを参考にしてください。
盲導犬として活躍するラブラドールと同じご飯になるので、添加物の心配などがありません。

〜5ヶ月 〜10ヶ月 11ヶ月〜
種類 子犬用 成犬用 成犬用
量/回 50〜100g 150〜180g 200g
回数/日 3〜4 2〜3 2散歩に連れて行く回数は?

2.散歩に連れていく回数は?

ラブラドールは大型犬に属す犬種なので、他の中小型犬よりも体力があります。ずっと室内に置いておくのは、犬本人にとってとても窮屈になってストレスになってしまうことも。

散歩は多いに越したことはありませんが、最低でも1日2回は散歩に連れて行ってあげましょう。ご飯をあげてから散歩に行くようにするとご飯→散歩時に排泄という腸内サイクルが出来ますので、おすすめです。目安としては一回につき30~60分が適度な時間と言われています。

お家の近くにドッグランがあれば、そこで遊ばせてあげることがベストです。しっかりと遊ぶと胃腸の動きも活発になり、健康維持にもなります。さらに昼間に沢山遊んで体力を使うと家の中ではぐっすり寝てくれますので、家の中で遊ぶことも減り、お互いにリラックスの時間となります。

3.トイレトレーニングはどうすればいい?

冒頭でも書いたようにラブラドールは盲導犬としても活躍する、頭の良い犬種です。比較的他の犬種よりもトイレトレーニングは早く覚えることが多いです。きちんとした手順で教えてあげると、約1週間以内には覚えてくれるでしょう。

まずは飼い主側がトイレの場所をしっかりと決めてあげる

一度トイレとしてしつけた場所から頻繁に移動してしまうと、犬もどこにトイレをしていいのか混乱してしまいます。出来れば飼い始めからトイレの場所は同じ場所に指定してあげましょう。

どうしても排泄のニオイは付きものなので、家の中の風向きやお客さんが来たときも犬が安心して出来る場所がベストです。
リビングではなく、お風呂やトイレ近くにしている家庭が多いです。

おしっこのニオイをつけておく

犬がおしっこをした際にキッチンペーパーや犬用の吸収シートを逆にして、少量のおしっこのニオイをつけてください。そのシートをトイレの場所へ置いてあげると、犬はトイレの場所として認識します。

特にオスのラブラドールであれば、自分がマーキング(おしっこ)した場所は自分の陣地として認識し、その陣地を確保したがるので同じ場所にまたトイレをしてくれます。犬自身がトイレの場所だとしっかりと覚えるまで、この作業は毎日続けてあげてください。
通常は1週間もかからないで覚えてくれるでしょう。

成功したときは、大げさな位褒めてあげる

ラブラドールは従順な犬種ですので、褒められた行為は必ず覚えています。指定した場所にトイレを出来た時は、しっかりと撫でて褒めてあげましょう。褒めるときにあげるお菓子などがあれば、それをあげてあげるのもいいでしょう。飼い主が留守中にトイレを成功させていた時も、ちゃんと見つけてあげて褒めてください。

この3ステップを繰り返して、犬が覚えてくれるまで繰り返してください。犬は正直な生き物なので、なかなか覚えない場合は飼い主側の行動に不足があることがあります。

そんな時はしっかりとニオイをつけて、しっかりと褒めてあげているか再度確認してみてください。

4.ラブラドールに抜け毛はある?

抜け毛は非常に多いです。特にイエローラブだと黒や暗い色の服が真っ白になるほど毛がつきます。ラブラドールを飼っている家では、よく玄関にガムテープなどを置いて家を出る直前に毛を取ります。

そのくらい付きやすい毛なんですね。さらに意外にも剛毛なので、一本一本がしっかりしています。時折人間の皮膚に刺さる程頑丈な毛質です。セーターやニットに刺さると、着ている時にチクチクしてしまうので犬とハグしたり遊ぶときは洋服を選んだほうがベターです。

毎日掃除機をかけても追いつかないペースで抜けるので、飼うときにはそれだけ抜け毛があることも認識しておきましょう。基本的には季節の変わり目に抜け毛が多くなると言われていますが、ラブラドールに関しては季節に関係なく抜け毛が多いことを知っておきましょう。

ブラッシングの頻度は?

ラブラドールは基本的にトリミングが必要ない犬種なので、ブラッシングも基本的には必要ありません。それでも少しでも毛並みを良くさせてあげたい場合は、週1~2回程度で良いでしょう。

毛が飛んでも良い外などに連れていき、四つん這いで立った状態にしてあげる

毛が飛んで近所の方からクレームが出ることもあるので、風向きなどもきちんと確認してください。

片手でブラッシング、もう一方の手は犬の体に触れている状態

犬は人間の体温を感じるとリラックスして、暴れることがありません。お風呂の際も一緒ですが、片手で常に撫でてあげましょう。

尻尾→下半身→上半身の順でブラッシング

犬の神経は鼻に集中しています。なので、いきなり顔や鼻周りを刺激してしまうと犬も怯えてしまい、ブラッシング自体を怖がってしまいます。神経が集まっていない尻尾から優しくブラッシングしてあげましょう。

5.注意しておきたい病気は?

ラブラドールには注意しておきたい病気がいくつかあります。早期発見により改善するケースがほとんどなので、常に犬の様子や体調は細かくチェックしてあげましょう。

犬は人間より痛みに強く、なかなか痛みを見せません。痛くて鳴き声を出すのは痛みが限界に近いときからと言われていますので、早く飼い主が分かってあげましょう。

皮膚疾患、皮膚病

一番多いのが耳の外耳炎です。ラブラドールは垂れ耳なので耳の中まで空気が通りにくく、耳の中での炎症が多いです。犬が耳を頻繁に掻くようになった、耳から悪臭がする、耳の入り口に茶色い耳垢がある、犬が耳を触られたくない仕草をするときが見分けるポイントです。

特に耳からのニオイからかなり強烈なので、寝ている隙なのに毎日確認してあげましょう。さらにお風呂を入れてあげたときのシャンプーやリンスが原因で皮膚病になることもあります。薬品が皮膚に残ったままだとそのまま皮膚に残り、炎症を起こします。

特に後ろ足の付け根や前足の付け根は洗い残しが多いので、少し流しすぎかなと思うくらい繰り返して洗ってあげてください。

股関節形成不全

幼いラブラドールに発症が多い病気です。生後数ヶ月の頃、成犬となるために新たな骨が形成されます。その際に発症すると、きちんと座ることが出来なかったり、足を引きずって歩き始めます。

症状がなくてもレントゲン検査をして発覚することもあるので、成犬になったタイミングで病院で検査してあげましょう。

悪性腫瘍

残念ながらラブラドールは悪性腫瘍が全身に広がるのが早く、そのまま死んでしまうケースが多いです。10歳以上だと腫瘍が大きくなってしまった際に手術が難しくなるので、早期発見が重要です。

予防法としては、日々のスキンシップです。初期段階として皮膚にしこりが出来、それが大きくなってきて悪性腫瘍となっていきます。普段体を撫でてあげているときに、いつもは無いしこりに気づいてあげることが一番重要なサインとなることもあります。普段から体を撫でてあげて、皮膚に腫瘍が無いことを確認してあげましょう。

6.どんなケージだとストレスが少ない?

ラブラドールは大型犬ということもあり、出来る限りケージに入れない環境を作ってあげることが大事です。しかし、どうしても留守にする際や犬が苦手なお客さんが来たときはケージに入れざるをえないこともありますよね。ここでは、ケージの選び方をご紹介します。

体格の1.5倍~2倍の大きさ

少しでもストレスを少なくしてあげるために、出来るだけ大きなケージにしてげましょう。網の目は荒いもので、外をしっかりと見渡せるデザインのものがおすすめです。ただ、あまりにも大きすぎるとケージという認識をしなくなるので大きくても体の2倍程度までです。

ケージは犬にとって、自分だけの陣地になります。普段どこに寝ていても人間から撫でられたりしていますが、ケージの中は唯一の犬だけの場所にさせてあげてください。ここで寝れば、リラックスできるということも覚えさせてあげると入ることも嫌がりません。

ケージと壁の隙間は空ける

出来るだけ人間の物音が伝わらない場所にケージを置いてあげましょう。その際に注意したいのは、壁にピッタリつけないこと。空気の通りが悪くなるとケージの中でしたトイレのニオイが充満してしまい、犬自身も不快な思いをしてしまいます。

さらに壁にコンセントなどがあると、それを噛んでしまい火事に繋がることもあるので、ケージの周りは何もない環境にしてあげましょう。

水、トイレ、お気に入りの毛布を置いてあげる

ケージに設置する専用のペットボトルや水飲み機が売っているので、脱水症状を避ける為にも設置してあげましょう。設置する前に、同じもので水を飲ませてあげるのも良いでしょう。

犬本人の唾液が付くことによって、2回目もスムーズに飲んでくれることが多いです。トイレはいつも使っているシートを置いてあげてください。そして寝る時の毛布は、犬のお気に入り、ニオイが付いているものを準備してあげてください。自分のものだと分かるとリラックスしやすく、ケージへの恐怖心も少なくなります。

ケージには無理やり入れることを避けてください。

犬にとって悪い印象が付いてしまうと、ケージに入れる度に吠えてしまったり、暴れてしまいます。犬にとってもストレスフリーで、快適なケージを作ってあげてください。

あると便利なおすすめグッズ

飼っている中であると便利がアイテムをいくつかご紹介します。

1.ハーネス

散歩の時に毎回使うリードですが、体力があるラブラドールはついつい遠くへ行きたがります。その度に自分で首を締めてしまい、散歩中や家に帰ってから吐いてしまうことも。

せっかくの散歩を犬にも快適するために、上半身につけるリードを付けてあげましょう。

2.綿棒

ラブラドールで多い病気の外耳炎を発見する為にも、耳からヘンなニオイがするときには耳垢を綿棒で取ってみてください。ただし、暴れて中に入ってしまうと二次災害になるので、犬が寝ているときだけにしてくださいね。

綿棒でキレイに掃除していると万が一、変な色のついた耳垢が付いた場合それを獣医に見せることも出来ますよ。

3.マルチマット

ラブラドールは2~3才までは室内でも活発に動きます。家の床が滑りやすい材質だと、股関節に悪影響を与えてしまいます。その場合はマルチマットを敷いておくと滑りにくくなり、足腰への衝撃を軽くすることができます。

集合住宅で飼われる場合でも、マルチマットを敷いておくことで防音効果が見込まれ安心です。年を取って歩きづらくなったときも、マルチマットがあると床から起き上がるのが楽になります。

4.デンタルコットン

ナチュラルコットンでできており、引っ張ったり噛んだりすることで自然と歯と歯ぐきの掃除になり、ストレス解消にもなります。

デンタルコットンは丈夫にできているため、長期間使用することができます。汚れたら洗濯できるので、飼い主さんにとってもありがたいのではないでしょうか。

5.ジェットバスター

ラブラドールは毛が少ない犬種ではありますが定期的にブラッシングをしてあげることでキレイな毛並みをキープ出来ますよ!毛が生え変わる時期は入念にブラッシングしてあげることでキレイになります!

まとめ

ラブラドールは人懐っこく、従順な犬種なので一緒に生活しやすい犬種です。ただ、体が大きいため散歩などは大変かもしれません。

ラブラドールに限ったことではございませんがしっかりと愛情を注ぎ、時には厳しくしつけの必要があるかもしれません。

今日ご紹介した内容を参考にしていただき、ラブラドールとの素敵な毎日にお役立てくださいね。