ポメラニアンのトリミングは自宅で可能?必要なアイテムは?

ふわふわもこもこの毛に、まんまるの瞳が特徴的なポメラニアンは、ランキングの上位に入っていてとても人気がある小型犬です。

まるでぬいぐるみのようなフワフワな毛は定期的にケアする必要があるんです。ポメラニアンにいつまでも可愛くいてもらうためのケア方法とポメラニアンのトリミングについてお話しします。

ポメラニアンについて

原産国がドイツのポメラニアンは、先祖がサモエドだと伝えられています。東欧のポメラニア地方でサモエドが小型化されたのが、ポメラニアンの先祖です。

その後18世紀以降、イギリスでとても人気がありました。19世紀頃には、さらに小さいタイプが作られ、現在のポメラニアンになったのです。ビクトリア女王もポメラニアンを愛好していたそうで、その頃に大流行したと言われています。

メラニアンの特徴はなんといっても密に生えている美しい被毛です。

首回りには、たてがみのようなふさふさな毛が生えていて、密な被毛に覆われた尻尾を、背中に背負っています。ポメラニアンは、マズルと耳が尖っていて、スピッツ独特の特徴をもっています。

体臭もほとんどしないので、室内犬に適している犬種です。

ポメラニアンのトリミングは必要?不要?

トリミングとは?

トリミングとは、ワンちゃんの特徴を発揮するために、スタンダードへより一層近づけるために、被毛の余分な部分をカットして取り除き、美しさを増大させることをいいます。

トリミングをすることで、そのワンちゃんの、長所を生かして、短所を補うことができます。シザーでカットすることだけではなく、バリカンでカットすることもトリミングといいます。

ポメラニアンのトリミングは、長く伸びてしまった毛をカットしたり、お尻の毛を桃尻にカットしたりすることが多いでしょう。

ポメラニアンの中にはあまり毛が伸びない子もいるので、足回りの毛や耳の毛をカットするくらいで終わってしまう子もいます。

ポメラニアンのトリミングをしないと、毛が伸びきって、地面についてしまい毛が汚れてしまうということもありますし、定期的に手入れをしてあげないと、毛玉だらけになってしまいますし、汚れてしまいます。

長い毛が密に生えているポメラニアンは、トリミングというよりも、グルーミングの方が大切だと言えるでしょう。
ポメラニアンのような被毛には、日頃のブラッシングやコーミングなどのケアがとても重要です。

抜け毛を取り除かないと、皮膚病の原因にもなってしまいます。

ポメラニアンのカットの種類

ポメラニアンのライオンカットです。タテガミのように毛を残し、体の毛をバリカンでかっています。しっぽの先の毛だけ残し、筆のようにして、ライオンしっぽにしています。

ライオンの姿なのに可愛い顔で、とっても個性的なカットですね。

顔は柴犬カットにして、体は柴犬ではなくバリカンで短く刈っています。マズルの色だけ違っていて目立ち、似合っていますね。

こちらは、ふわふわもこもこのポメラニアンらしさを残し、全体的に丸くカットしています。
コロコロとした印象を受けます。

体の毛はツルツルに刈っていて、耳の毛だけを長く残しています。とても特徴的な個性的なかっとで、ポメラニアンだとわからなくなりそうですね。

こちらが、ポメラニアンの柴犬カットです。ポメラニアンが柴犬カットをすると、小さな柴犬が歩いているようで、とても可愛く人気もあります。

ポメラニアンのカットには、いろいろな種類がありますが、短く切ってしまうと、いままでと同じ毛が生えてこないことがあることを、覚えておきましょう。

ポメラニアンを自宅でグルーミングするときに必要な道具

スリッカーブラシ

参考URL:楽天市場

スリッカーブラシは、コームでは取ることの出来ない毛もつれや、毛玉になった部分などをほぐす事ができます。
スリッカーブラシでブラッシングすることにより、ポメラニアンの被毛の汚れや老廃物を除去する目的でも使えます。

毛玉がある状態でシャンプーをしてしまうと、さらに毛がもつれたり、毛玉がもっと大きくなってしまいます。

ですから、シャンプー前に、しっかりスリッカーブラシを使い、毛もつれをほどき、シャンプーしてあげることで、汚れも落ちやすくなりますし、ドライング時も楽になります。

シャンプーを行う前に、スリッカーブラシを使って、よくブラッシングすることにより、抜け毛が抜け落ちるので、ドライングを行う時に風で舞ってしまう抜け毛の量を減らすこともできます。

ポメラニアンのドライングを行う時には、スリッカーブラシで、毛の水分をよく飛ばしながら、ドライヤーを当てます。

根元から乾かすと、ドライングの時間も短く済みます。

爪切り

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ワンちゃんの爪切りも自宅で行えるといいですよね。動物病院やペットショップで爪切りをするとお金がかかります。

ワンちゃん用の爪切りは、ギロチンタイプのものが1番オススメです。子犬のころから、爪切りのパチンという音や、爪を切ることに慣れさせてあげましょう。小さなころから、いつも行っていれば、成犬になっても、怖がることなく大人しくやらせてくれます。

クイックストップ

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爪切りをしていて、血が出てしまうことがあります。その時に使う、血を止めるための止血剤です。クイックストップがあれば、自宅で爪切りを失敗したとしても、慌てることなく、すぐに血を止めてあげる事ができるので安心です。

こちらは、ワンちゃんに倒されてしまうと、中身が全部床にばらまかれてしまいます。小さなケースに小分けにして使いましょう。

ノミとりコーム

参考URL:楽天市場

ノミとりコームは、被毛にノミやシラミがいることがあるので、そのような外部寄生虫取り除くための道具です。

こちらは、自宅でシャンプーの時に、ポメラニアンのお尻まわりについてしまったうんちや、目の周りについた目ヤニを除去するときに、あると、とても便利です。

ポメラニアンのような長い毛にうんちがこびりついてしまった時は、なかなか洗うのが大変なのですが、ノミとりコームがあれば、簡単にうんちを除去することが出来ます。

シャンプー

参考URL:楽天市場

さまざまな種類のシャンプーが売られています。

アレルギーなど皮膚トラブルがあるポメラニアンの場合は、かかりつけの獣医師に相談して、その子に合ったシャンプーを選んでもらいましょう。

コーム

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ポメラニアンの体の毛や、しっぽの毛をコーミングするときに使います。

スリッカーブラシに、たくさんたまってしまった抜け毛を、コームを使って綺麗に取り除くことができます。ブラッシングの最後に、からまっているところはないか、チェックする時にも使います。

小さめのクリッパー

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クリッパーとは、バリカンのことです。小さめのクリッパーがあれば、ポメラニアンの足裏のパットの間の毛を、簡単にカットすることができます。

ここの毛は一生伸び続けますし、伸びていると滑りやすくなってしまいます。

膝蓋骨脱臼になりやすいポメラニアンには、注意しなければいけない毛なので、定期的にカットしてあげましょう。
クリッパーを使う時は、パッドを切ってしまわないように、怪我をさせないように、十分注意して行いましょう。

ポメラニアンを自宅でグルーミングする際のポイント

①ポメラニアンは足が細いので骨折に注意

ポメラニアンの足の骨は小型犬の中でも、とても細いです。段差が20cmだとしても、飛び降りたり落ちてしまうと足の骨を折ってしまうこともあります。

トリミングをしていて、台から暴れて落ちてしまったり、うっかり落としてしまったということがないように、気をつけてあげましょう。

ポメラニアンと暮らしていくうえで、日頃から家の中の階段の上り下りをさせないように、しつけた方がいいでしょう。

②涙の量が増えていないかチェックする

ポメラニアンには、流涙症にかかりやすい犬種です。流涙症は、涙やけともいわれている病気です。流涙症には、涙が出すぎて起こるものと、涙鼻管が塞がれてしまうことによって起こるものがあります。

流涙症になってしまうと、たくさんの涙が外に流れてきてしまい、目頭のあたりの毛の色が変色してしまいます。特に、白いポメラニアンだと、目頭の毛が茶色くなりとても目立ってしまいます。

グルーミングの時だけでなく、毎日顔を見る時にも気にしてあげましょう。

③シャンプーする前に体調を確認する

まずは、食欲があり下痢や嘔吐をしていないかを確認します。昨日吐いてしまった、今朝ごはんを残したなど、ワンちゃんに少しでも、いつもと違う変化があった場合は、シャンプーをしてはいけません。

シャンプーはとても体に負担がかかるので、シャンプーしたことによって、具合が悪くなってしまうこともあります。

いつも通り元気になるまでは、シャンプーはしないであげましょう。

次に、体に傷がないかを確認します。

体や足裏のパッドなどに傷があると、シャンプーをすることによって、細菌が入ったり、傷が悪化してしまう事もあります。

ポメラニアンは、毛量も多く、被毛をよくかき分けないと皮膚が見えませんが、よく観察してからにしましょう。
なにか、体にできている場合は、獣医師に診察してもらって、確認してから洗いましょう。

次は、目がパッチリと開いているか、目ヤニや充血がないかを確認します。

目の調子が悪い時に、目にシャンプーが入ってしまうこともあるので、獣医師に診察してもらい、シャンプーをしていいか確認してから洗いましょう。

他には、5日以内にワクチンを接種していないかを確認します。

ワクチンを接種した後5日間はシャンプーをしてはいけません。ワクチンは、とても体に負担がかかり、ワンちゃんもいつもと比べると疲れてしまっています。

その疲れた身体にシャンプーをしてしまうと、さらに具合が悪くなってしまう事もあります。

自宅でカットする際の注意点

ポメラニアンの毛のカットをするときに、気をつけなければならないことがあります。それは、体の毛をバリカンで刈ってしまおうとすることです。

犬の毛をバリカンで刈ってしまうことは、いくつかのデメリットがあります。

①うまく体温調整が出来なくなってしまう

真夏の暑い時期、ふわふわのポメラニアンを見ていると、暑苦しく感じますし、暑くてかわいそうだと思って、サマーカットにしたがる飼い主さんがいます。

飼い主さんが良かれと思ってするサマーカットは、ポメラニアンの被毛がなくなってしまったことによって、うまく体温調整することが難しくなってしまいます。

体温調整が出来なってしまうと、暑い日には熱中症になってしまうこともあるのです。

被毛には、他に体を保護するという機能もあるので、サマーカットにした場合は、散歩で外へ出る場合、服を着せてあげる必要があります。

服を着せてあげないと、体に直射日光があたってしまいますし、アスファルトの熱い照り返しも受けてしまいます。

②ポメラニアンらしい被毛が生えてこなくなることがある

バリカンで、ポメラニアンの全身の被毛を短く刈ってしまうと、その後、もとのポメラニアンらしい美しい艶のある被毛が生えてこないということもあります。

いままでと違う色の被毛が生えてしまったり、長い部分と短い部分と、被毛の長さにムラが出てしまったり、ゴワゴワした今までとは違う被毛生えてしまうこともります。

③バリカン負けをしてしまうこともある

同じポメラニアンでも、その子その子によって違いますが、バリカンをかけることによって、皮膚が負けてしまい赤くなってしったりしてしまうワンちゃんもいます。

全身バリカンをかけることで、皮膚全体が赤くなってしまったりすると、かわいそうですよね。

このようなことを、よく理解して覚悟してからではないと、ポメラニアンの被毛をバリカンで刈ってはいけません。
ポメラニアンの被毛を一度バリカンをかけてしまうと、一生元に戻らないこともあるという事を覚えておきましょう。

さいごに

ポメラニアンのふあふあモコモコの可愛らしい毛は、トリマーや飼い主さんの手入れによって維持してあげなくてはいけません。

ご紹介したような可愛らしいカットはトリマーに依頼するのが安全です。とはいえ毛の手入れは必要な道具と正しい知識さえあれば定期的にケアしてあげることが可能です。

毛の手入れはケアと同時にコミュニケーションのひとつでもあります。定期的にケアして清潔で楽しい愛犬との生活にお役立てください。